【ジュネーブモーターショー2017】三菱、出品予定の新型SUV エクリプス クロスの車両概要公表

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三菱自動車エクリプス クロス
三菱自動車エクリプス クロス 全 11 枚 拡大写真

三菱自動車は2月28日、ジュネーブモーターショー2017で世界初公開する新型SUV『エクリプス クロス』の車両概要やデザインを公開した。

エクリプス クロスは『アウトランダー』と『RVR』の間に位置するモデルで、商品企画を手がけた三菱自動車の林祐一郎チーフプロダクトスペシャリスト(CPS)は「オンロードSUVは今後とも右肩上がりで成長していき、全自動車需要の4分の1を超える市場になっていく。当初はミッドサイズのアウトランダークラスに大きな需要があったが、今後はそのひとつ下のコンパクトクラスが一番成長が速いと予測しており、そのコンパクトの中でも大と小に分かれていくとみている。そのコンパクト大のセグメントにエクリプス クロスを投入する」と背景を説明した。

ただその一方で「エクリプス クロスはボディサイズで語るクルマではないと思っている」と林CPSは明かす。というのも「アウトランダーとRVRは比較的トラディショナルなSUVのコンセプトである実用性を重視したクルマ。それに対してエクリプス クロスは完全にスタイリングに振って、SUV性能は妥協しないがスタイル最重視という位置づけにしているので、アウトランダーとRVRの間に挟まるというより、ひとつ違うところにいるポジショニングと考えている」からだ。

このため「ターゲットユーザー像でも決定的にアウトランダーと違うのは、子供のイメージがない。子供がいてキャンプなり、雪遊びなりで思いっきり人たちは、『どうぞアウトランダーに乗って下さい。荷室も広いしテントも乗りますよ』と。一方で、エクリプス クロスはカップルだとか、一人のイメージで、自分の人生をもっと楽しんでもらいたい、そういう意味でもターゲットユーザー像も異なるし、仕様、スタイルも違う。だから大・中・小のひとつの並びではないつもりで開発したという考え方をしている」と林CPSは語る。

エクリプス クロスの最大の特徴であるスタイリングについて林CPSは「非常にスタイリッシュなクーペスタイルのSUVで、まずこのクルマのスタイリングを見てどこかに出かけたくなる気持ちになって頂きたい」と説明。

具体的には「コンセプトの中心であるクーペのようなスタイリッシュなルーフラインとともに、サイドのキャラクターラインも非常な商品特徴的になっていて、彫刻のようなサイドキャラクターラインを採用した」という。

さらに「スタイリッシュな外観であっても後席の居住性、荷室は妥協したくないということで、このクラスでは珍しいが後席が200mmスライドするとともに、リクライニングは8段階の調節が可能。また荷室は4個のゴルフバッグが載る。後席を一番後ろまでスライドした状態でも3個のバッグが載るし、後席の足元スペースはクラストップレベルの居住性が確保できる」とも付け加えた。

パワートレインは新開発の1.5リットル直噴ターボガソリンエンジンと、アウトランダーや『デリカ D:5』に搭載されている2.2リットルクリーンディーゼルターボエンジンの2つの設定。なおクリーンディーゼルについて林CPSは「デリカD:5やアウトランダーのものに対して、圧縮比も変更するようなかなりの変更を加えていて、そういう意味で、ひと世代進化したという位置づけ」と解説する。

クリーンディーゼルは新開発の8速AT、ガソリンエンジンはCVTとの組み合わせとなっている。ちなみにプラグインハイブリッドに関して林CPSは「現時点では計画はない」としながらも、「アウトランダーのプラットフォームを使っているので物理的にシステムは載せられる」と話していた。

エクリプス クロスは、まず今秋から欧州で出荷を開始し、北米、オーストラリアなどへも順次展開し、日本では2017年度中に発売する計画という。

《小松哲也》

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