【アウディ A3セダン 試乗】扱いやすさは日本の同クラスセダン以上…島崎七生人

試乗記 輸入車
アウディA3セダン 1.4 TFSI Sport
アウディA3セダン 1.4 TFSI Sport 全 8 枚 拡大写真

今は幅広く、数多くのラインアップを敷くアウディ。その中から「どれか1台を選びなさい」と言われたら、レポーターは迷わず「『A3』のセダンをぜひ!」と答える。本当にいいクルマだ、と思うからだ。

とにかくいいのがボディサイズ。登場時から言われてきたが、全幅が1800mmを切り全長も4465mmと5m以下に収まる。最小回転半径も5.1mと小さい。その上でAピラーのつけ根が手前に引かれ、フードの感覚も掴みやすいから、狭い場所、路地でのすれ違いなど、とにかくやりやすい。他車から乗り換えて真っ先に実感するのがそのことで、日本の手頃なセダンと較べても、扱いやすさはそれ以上だ。

フェイスリフトを受けた最新モデルは、新しいアウディのデザイントレンドが盛り込まれた。シャープな線が増えたものの、従来からのプレーンなイメージに大きな影響がない点はホッとさせられる。

合理的な車両レイアウトで、実用的な室内スペース、トランク容量を稼いでいる点も嬉しい。とくに後席はアウディ伝統の6ライトウインドが上級セダンのイメージの落ち着いた雰囲気を作っているし、シートの造りやトリム類も前席と同等レベルで手抜かりはない。一方で運転席まわりでは、“バーチャルコクピット”の搭載で、シンプルさはそのままに装備レベルがさらに充実し、上質感が高められている。

走りは軽快感が特徴だ。試乗車は1.4リットルのTFSIエンジン(122ps/20.4kgm)を搭載、これに7速のSトロニックを組み合わせている。スポーツタイプという訳ではないが、1320kgのボディをストレスなく走らせ、日常的な乗りかたで扱いやすさが実感できる特性が印象的。17インチタイヤを履く足回りも基本的に快適性を確保したものとなっている。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。 便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

アクセスランキング

  1. 一気に200馬力以上のパワーアップ!? アウディのスーパーワゴン『RS4アバント』後継モデルは電動化で進化する
  2. トヨタ堤工場、2週間生産停止の真相、『プリウス』後席ドア不具合で13万台超リコール[新聞ウォッチ]
  3. トヨタ『クラウンセダン』は違う---水素を使う理由と苦労をチーフエンジニアが語る
  4. 日産『キャシュカイ』改良新型、表情を大胆チェンジ…欧州発表
  5. シトロエン C3エアクロス 新型、間もなくデビューへ…ティザー
  6. 女性向けキャンピングカー「Nomad Lux」デビュー 5月3日初公開
  7. ピアッジオが創立140周年、記念してペスパの特別仕様を発売---140台限定
  8. 春爛漫の新潟に名車が集結…20世紀ミーティング2024春季「クラシックカー&バイクの集い」
  9. 「何にでもなれる自由な存在」グランドクロスオーバー、スズキ『GSX-S1000GX』の凄みとはPR
  10. レクサス最小の『LBX』は、「サイズ的ヒエラルキー」から脱却できたのか?
ランキングをもっと見る