【WEC】小林可夢偉、ルマン制覇めざすトヨタの今季型TS050は「バランスが素晴らしく、見た目もいい」

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#7 小林可夢偉(右/写真は2016年WEC)
#7 小林可夢偉(右/写真は2016年WEC) 全 8 枚 拡大写真

31日、世界耐久選手権(WEC)を戦うTOYOTA GAZOO Racingは、翌日から始まるプロローグテスト(公式合同テスト)を前にLMP1-Hクラス参戦マシン「TS050 HYBRID」の今季型を公開した。小林可夢偉らドライバー陣もマシンへの手応えを語っている。

4月1~2日にイタリアのモンツァ・サーキットで開催されるWECのプロローグテスト。その前日のモンツァにて、トヨタ陣営のチーム代表とドライバーたちが今季型のTS050を公開した。ドイツのトヨタモータースポーツGmbH(TMG)とトヨタ東富士研究所は「一丸となって開発に取り組み、すべてのコンポーネントの全面改良を進めた」という。

昨年、TS050はトヨタ悲願のルマン24時間レース総合優勝にあと数分というところまで迫りながら、それを逸した。陣営は「今季の最大目標は明確」とし、今度こそのルマン制覇を狙ってTS050を2017年型に進化させた。既に計5回のテストで30,000km以上を走破、そのなかでは4回の30時間連続耐久走行テストも行なわれているそうだ。

TS050を駆る3人の日本人ドライバーたちも、手応えと意気込み、抱負を語っている。

#7 小林可夢偉
「昨年はいくつか残念なレースがありましたし、何よりもルマンでの勝利という最大の目標が果たせませんでした。それにルマンで勝てていれば、WECのタイトル争いにおいてもチャンスが大きくなっていました。その両方が今年の自分の目標です。2017年仕様のTS050はバランスがニュートラルで素晴らしく、見た目もカッコ良い。レギュレーションが変更されましたが、大きく損なわれたものはないようで、ホッとしています。現時点で良いパッケージングが出来ていると感じています」

#8 中嶋一貴
「2017年仕様のTS050の第一印象はとても良好でした。実際に、新型マシンは特性的にも改良されているように感じられますし、タイトルを争えるレベルだと思っています。ただ、現時点ではライバル(ポルシェ)がどのレベルにあるのかが分かりませんけどね。我々は昨シーズンもしっかり戦ってきたと思っています。今年もそれを継続し、常に可能な限り最高の結果を出すために戦っていかねばなりません。昨年は結果だけ見ると厳しい1年でしたが、新たなシーズンの開幕を前にして、士気はさらに高まっています」

#9 国本雄資
「TS050は運転がとても楽しいレースカーです。前年型との比較は(今季初参戦の自分には)できませんが、とても衝撃的だったのは加速とダウンフォースでした。このマシンでレースを戦うのが待ちきれません。今はLMP1-Hカーと、新たな経験となるヨーロッパでのレースについて一歩一歩学んでいるところです。毎日がとても刺激的ですが、これからの数週間でやるべき準備がたくさんあることも分かっています。ステファン(サラザン)とニコラス(ラピエール)という、ルマンでの経験豊富な2人と組めるというのは自分にとってとても有意義ですし、素晴らしいことだと感じています」

WECには2台のTS050(#7と#8)が通年参戦し、ルマン(WEC第3戦)とその前哨戦であるスパ・フランコルシャン戦(同第2戦)には3台エントリーとなる(#9も参戦)。

開発を統べる村田久武レーシングハイブリッド・プロジェクトリーダーは、「TS050 HYBRIDの名称こそ昨年と同じですが、パワートレーンの全面改良とあらゆるコンポーネントの効率向上を行ない、今シーズンの車両は大幅な性能向上を遂げました」と自信を語りつつ、「さらにコンポーネントの最良の適合を継続し、万全の準備を整えます」と一層の邁進を誓っている。

2017年のWECは4月1~2日のプロローグテストを経て、4月16日決勝のシルバーストン戦で開幕。第2戦スパが5月6日決勝、そして天王山の第3戦ルマン24時間は6月17~18日決勝の日程となる。

《遠藤俊幸》

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