【新聞ウォッチ】クロネコヤマトの荷物、昨年過去最多の18.7億個---アマゾンの「当日配送」撤退へ

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ヤマト運輸宅急便(イメージ)
ヤマト運輸宅急便(イメージ) 全 2 枚 拡大写真

気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2017年4月7日付

●プリウス5年ぶり首位、16年度新車販売、上位10車種HV多く(読売・8面)

●株4か月ぶり安値、264円安、「米株割高」発言判明で(読売・9面)

●教えて! トランポノミックス、日米の自動車貿易って不公平なの?(朝日・5面)

●ヤマト荷物18億個昨年度も最多、ネット通販の拡大影響(朝日・9面)

●ルネサス自動運転車を公開、サイバー攻撃や故障などに対処(毎日・7面)

●「スバルXV」新型モデル発表(毎日・7面)

●リコール、三菱自7万3911台、マツダも「CX-5」1万6265台、日野はトラック18万台再リコール(産経・27面)

●アマゾンの当日配発送撤退、ヤマト方針、ネット通販転機(日経・1面)

●GW旅行アジアが人気、JTB推計、国内は減少(日経・15面)

●MRJ納期遅れで代替機、ANA、ボーイングから(日経・16面)

●トヨタと筑波大研究所を開設、農協などで政策提言(日経・16面)

ひとくちコメント

インターネット通販の急拡大で宅配便業者が悲鳴を上げているニュースが連日のように伝えられているが、最大手のヤマト運輸の2016年度の宅配便取扱個数が前年度比7.9%増の18億6756万個となり、過去最多を記録したという。

宅配個数の増加は2年連続で、クロネコヤマトの「宅急便」のシェア(占有率)は約半分を占めたことになる。

きょうの各紙も「ヤマト荷物18.7億個、16年度通販普及で過去最高」(毎日)などと大きく取り上げている。一方で、ヤマトはドライバーの負担を軽減するため、時間帯指定配達について、6月から、夜間の指定区分を「午後8~9時」から「午後7~9時」に変更。「正午~午後2時」の区分は廃止する方針を打ち出すなど、「働き方改革」にも積極的に取り組んでいる。

また、再配達の有料化を含めて個人向けの運賃を値上げする方針で、目下、値上げ幅や開始時期などを検討中という。

そんな悲鳴が伝わる中、最大の取引先であるインターネット通販大手アマゾン・ドット・コムの「当日配送サービス」の受託事業から撤退する方針を固めたという。きょうの日経が1面トップで報じている。

記事によれば「夜に配達しなければならない荷物が増え、人手不足の中、従業員の負担が増しているため取引を見直す」そうだ。また、アマゾンでは、「日本郵便などへの委託を増やす考えだが、ヤマトの撤退でサービス縮小を余儀なくされる可能性がある」と伝えている。

何でもすぐに手に入る便利な時代だが、欲しい商品がなかなか届かない場合でも「待ち遠しい」という気持ちから、それが届いたときの喜びが倍増する楽しみもある。ネット通販を利用した人が、本当にその日のうちに届かなければ困るようなケースが果たしてどのくらいあるのだろうか。

「狭い日本、そんなに急いでどこへ行く」という交通安全標語もあったが、スピードばかりを競うよりも、生活に余裕のある「スローライフ」を楽しむことも大切ではないだろうか。

《福田俊之》

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