【アウディ Q2 試乗】★をたくさんつけるのは悔しいのだけれど…岩貞るみこ

試乗記 輸入車
アウディ Q2 1.4 TFSI
アウディ Q2 1.4 TFSI 全 16 枚 拡大写真

★をたくさんつけるのは悔しいのだけれど、このクルマばかりは仕方がない。このサイズ。街のなかでも使いやすく、それでいて意思を感じさせるSUV。まさに、待っていましたの一台なのである。

デザインのシャキッとしたラインの入れ方には賛否両論あるけれど、『Q2』が狙ったターゲットが20~30代という声を聞けば、バブル世代の私がとやかく言うことではない。こう、もう少し柔らかなラインのほうが…と願い評すること自体、大きなお世話であることは自覚しているつもりだ。

サイズのジャスト感、乗り降りのしやすさもさることながら、舌を巻くのはコントロールのしやすさである。背の高いSUVという先入観から、コーナリングでは自らの腹筋に力をこめてふんばる姿勢を整えるのだが、そんなことはどこ吹く風であれよあれよとコーナーをかわしてしまう。

プログレッシブステアリングで、ハンドルをきったときの角度と、行きたい方向のバランスが絶妙であること。そして、それ以上に効いているのは、トルク・ベクタリングである。コーナリング中にひとつのタイヤにタイミングよくブレーキをかけることで、コーナーの外側に引っ張られる力を少なくし、ぐいぐいと向かいたい方向に安定させながら突き進むというわけだ。おかげで、腹筋を使って遠心力に耐えることなくすいすいとコーナーをクリアできてしまう。カーブって、こんなに簡単に走れるものなの?と、バブル世代大感激なのである。

もちろん、1.4リットル+ターボのエンジンの瞬発力も、7速のミッションもスムーズで快適。でも、気になるのは、今回、試乗できなかった1リットル+ターボの存在だ(試乗は5月。日本導入は6月以降)。お値段、299万円からという戦略的価格は、一気にアウディファンを増やしそうだ。

■ 5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★★

岩貞るみこ|モータージャーナリスト/作家
イタリア在住経験があり、グローバルなユーザー視点から行政に対し積極的に発言を行っている。主にコンパクトカーを中心に取材するほか、最近は ノンフィクション作家として子供たちに命の尊さを伝える活動を行っている。レスポンスでは、アラフィー女性ユーザー視点でのインプレを執筆。

《岩貞るみこ》

岩貞るみこ

岩貞るみこ|モータージャーナリスト/作家 イタリア在住経験があり、グローバルなユーザー視点から行政に対し積極的に発言を行っている。レスポンスでは、女性ユーザーの本音で語るインプレを執筆するほか、コラム『岩貞るみこの人道車医』を連載中。著書に「ハチ公物語」「しっぽをなくしたイルカ」「命をつなげ!ドクターヘリ」ほか多数。最新刊は「法律がわかる!桃太郎こども裁判」(すべて講談社)。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

アクセスランキング

  1. マツダ、電動セダン『EZ-6』世界初公開、24年発売へ SUVコンセプトも…北京モーターショー2024
  2. 【ホンダ ヴェゼル 改良新型】開発責任者に聞いた、改良に求められた「バリュー」と「世界観」とは
  3. トヨタが新型BEVの『bZ3C』と『bZ3X』を世界初公開…北京モーターショー2024
  4. 見逃せない! ホイールのブレーキダスト除去術 ~Weeklyメンテナンス~
  5. Sズキが電動マッサージ器を「魔改造」、25mドラッグレースに挑戦!!
  6. <新連載>[低予算サウンドアップ術]“超基本機能”を駆使して「低音増強」を図る!
  7. 郵便局の集配車が「赤く蘇る」、KeePerが8000台を施工
  8. ホンダ『ヴェゼル』マイナーチェンジで3グレードに集約、納期改善へ…「HuNT」「PLaY」新設定で個性強調
  9. タイヤブランドGTラジアルよりオールシーズンタイヤ「4シーズンズ」発売
  10. 中国製部品の急成長で2025年以降日本製の車載半導体は使われなくなる…名古屋大学 山本真義 教授[インタビュー]
ランキングをもっと見る