国鉄士幌線廃止から30年…「士幌線鉄道廃線まつり」を開催 6月1日から

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「士幌線鉄道廃線まつり」の告知。かつて士幌線で貨物列車を牽引していた9600形が絵柄になっており、手前のターンテーブルは十勝三股駅に設置されていた。
「士幌線鉄道廃線まつり」の告知。かつて士幌線で貨物列車を牽引していた9600形が絵柄になっており、手前のターンテーブルは十勝三股駅に設置されていた。 全 1 枚 拡大写真

士幌線鉄道廃線まつり実行委員会は、6月1日から7月13日まで「士幌線鉄道廃線まつり」を北海道上士幌町周辺で開催する。北海道の帯広(帯広市)と十勝三股(上士幌町)を結んでいた国鉄士幌線が廃止されてから30周年を迎えることを記念した企画。

士幌線は当初、帯広と上士幌を結ぶ鉄道として計画され、1925年12月に帯広~士幌間が最初に開業し、翌年7月には上士幌まで達した。上士幌以北は上川まで至る音更(おとふけ)線として建設されたが、1939年11月に十勝三股まで開通した後は頓挫した形になった。

一時は臨時ながら準急列車や急行列車も運行されていたことがあったが、並行する国道が整備されると糠平以北の過疎化が急速に進み、1978年には糠平~十勝三股間がタクシー会社によるバス代行輸送に切り換えられ、同区間の鉄道輸送は事実上廃止された。

士幌線自体も、1984年に国鉄再建法に基づく第2次特定地方交通線に指定され、1987年3月、JR北海道へ承継されることなく廃止されてしまった。

現在、士幌線を偲ぶ遺構としては、最初の北海道遺産に指定された旧国鉄士幌線コンクリートアーチ橋梁群のひとつであるタウシュベツ川橋梁が有名で、糠平付近の廃線跡では「森のトロッコ鉄道エコレール」というトロッコ鉄道も運行されている。

今回のイベントでは、指定された5ヶ所の施設で配布しているすべてのシールを集め、専用台紙に貼って提出すると、士幌線さよなら列車『さよなら士幌線しほろ号』のヘッドマークをモチーフにした缶バッジ(1種)とタウシュベツ川橋梁をモチーフにした缶バッジ(2種)のセットがプレゼントされる。

専用台紙とシールの配布箇所(太字は提出箇所)は、十勝三股の「三股山荘」(10~18時、月曜休)、糠平源泉郷の「大和みやげ店」(9~21時、無休)・ぬかびら源泉郷郵便局(9~17時、土・日曜休)・ひがし大雪自然館(9~17時、水曜休)上士幌町三の沢の「森のトロッコ鉄道エコレール」受付(9時30分~16時30分、水曜休)。

このうち、「三股山荘」は350円以上の飲食物購入者、「大和みやげ店」は300円以上の購入者、「森のトロッコ鉄道エコレール」は1人の場合900円、2人以上の場合1人600円の利用者が配布の対象となる。なお、ぬかびら源泉郷郵便局の定休日の関係で、同局配布のシールは、土・日曜に限り「森のトロッコ鉄道エコレール」受付で配布する。

このほか、関連イベントとして、「森のトロッコ鉄道エコレール」受付で士幌線と広尾線の鉄道写真展を開催、ぬかびら源泉郷日帰り入浴割引券の無料配布も行なう。また、ぬかびら源泉郷郵便局内では、士幌線内にあった仮乗降場「電力所前」のジオラマを展示する。

《佐藤正樹(キハユニ工房)》

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