【GARMIN fenix 5X Sapphireインプレ後編】塔ノ岳登山!5Xの実力やいかに?

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アクティビティによってその運動に必要な表示項目が出現。登山なら獲得標高などがわかる
アクティビティによってその運動に必要な表示項目が出現。登山なら獲得標高などがわかる 全 23 枚 拡大写真

高度計(Altimeter)、気圧計(Barometer)、コンパス(Compass)機能があるABCウォッチに光学式心拍計とGPSを搭載したfenix 5X Sapphire(フェニックス・ファイブエックス・サファイア)を駆使して、本格的な登山に出かけた。

「魔法のアイテム」登場

日本人なら一度は国内最高峰の富士山に登りたい。夏山シーズンにそんな計画を立て、その練習のために丹沢の塔ノ岳(標高1491m)登頂を目指した。筆者の登山歴は初級レベルだが、同行する仲間も始めたばかり。低山ハイキングの途中にいつも質問されるのが、「もう半分くらい歩きましたか?」「あとどのくらいで頂上ですかね?」。こちらも明確な回答が出せないので、用意した地図を示しながら適当なことを答えるしかない。

大自然のまっただ中にいて、現在はコースのどの位置にいるのか。距離にしてあと何km、標高差にしてあと何m上ればいいのか。そんな魔法のアイテムがあったらいいな、と思ったらあったのだ。fenix 5X Sapphireだ。

登山コースをパソコンサイトで作って、あらかじめデバイスに送り込んでおけば、残りの距離や高度、到着予想時間などが表示される。すでにランやサイクリングで使いこなしてきた機能だが、フルカラー登山地形図を収納しているfenix 5X Sapphireなら本格的登山に使えるのである。

登山の際のルート設定方法

最も簡単なのはデバイス内の地図データに収録されたPOI(ポイント・オブ・インタレスト)を選択してナビしてもらうこと。ただし「富士山」や「丹沢山」などの著名な山岳しかプリインストールされていない。今回の目標である「塔ノ岳」は見つからなかったので、座標を調べて設定するしかない。

座標には60進数(度分秒)と10進数の単位があって、fenix 5Xに入力する単位は60進数となる。登山の目的地に割り当てられた座標は登山サイトなどで簡単に見つけることができるが、10進数の場合は変換する必要がある。

例えば丹沢山系の塔ノ岳なら「北緯35°27′2565″、東経139°09′7892″」とあれば60進数。「北緯35.454064、東経139.163278」とあれば10進数で、ガーミンデバイスには前者を入力する。インターネットに変換サイトがあってこれを利用するといいし、googleマップを利用して目的地にポイントを合わせると2種類の座標が表示されるサイトもある。

さらに確実なのは登山計画ルートを入れておくこと。丹沢くらいに人気があるルートなら途中の山小屋の位置がPOIとしてプリインストールされているので、それを次々と選んでいき、頂上までのコースを作成する。もしPOIが見つからなければパソコンのgarminconnect.comサイトで作成する。作業はそれほど難しいものではなく、今回はコースを自作してデバイスに送り込んでおいた。

登山開始!

当日は早朝に小田急線の渋沢駅に仲間と集合し、路線バスで15分ほどの大倉バス停へ。現地に到着したらまずはGPSを起動して、デバイスの高度計を校正しておく。高度は天気の気圧配置によって変動するので、その日の気象状況に合わせて修正しておく必要があるのだ。例えば富士山須走口五合目の高度は2500mだが、高気圧に覆われていると2400mなどと表示されてしまう。そのまま富士山に登ると山頂の高度が3676mと残念な数字になる。できればここは3776mの数字を見て登頂を祝したい。

大倉バス停で気圧校正を済ませたら、「塔ノ岳」と名前を付けておいたコースを選択してスタートボタンを押す。

ところでよくある失敗。休憩時に停止ボタンを押して計測をいったん止めることがよくあるが、再スタート時に50パーセントの確率で「再開」ボタンを押し忘れる。記録が途中で途切れてしまった経験はGPSデザイスユーザーならだれでもあるだろう。だったら休憩時もGPSを稼働したままにしておき、ゴールするまで右サイドのボタンはさわらないほうがいい。だからデバイスの電池寿命は重要なのだ。あるいは設定で「自動停止」をオンにしておき、止まっているとデバイスが判断したときは「自動停止」するようにしておくといい。

こうして塔ノ岳を目指す登山に挑んだのだが、大自然の中で現在地の把握、気圧変動による天候予測、心拍数による身体的な状況などを数値で確認できることの安心感たるやこの上ない。あとどのくらい頑張ればいいかがつかめれば、残りの体力と相談してペース配分を的確にコントロールすることができる。これほどまでに便利なものがあるとは。

こうして塔ノ岳から無事に下山したあとは、Bluetooth接続でスマホにデータを送り込み、歩いたコースを確認したり、勾配に応じて変化する心拍数を照らし合わせたりしながら、登山仲間と楽しいひとときを過ごす。みんな、富士山の初登頂に向けて自信を深めることができたトレーニングに大満足だった。

もちろん登山地図や装備品は従来どおりに用意するのは当然として、ABC機能・心拍計・GPSという三種の神器がそろった最先端ツールが本格的登山においても頼もしい存在となるのは間違いない。

《山口和幸》

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