スバル アイサイト、「ツーリングアシスト」へ進化…120km/hまで追従、ハンドル操作も

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アイサイトの新機能「ツーリングアシスト」を動作させて、先行車に追従して走行中
アイサイトの新機能「ツーリングアシスト」を動作させて、先行車に追従して走行中 全 13 枚 拡大写真

SUBARU(スバル)は19日、この夏発売予定の新型『レヴォーグ』『WRX S4』に運転支援システム「アイサイト」を大幅に進化させた新機能「アイサイト ツーリングアシスト」を標準搭載すると発表した。独自のステレオカメラ技術により、リアルワールドの幅広いシーンで安定した運転支援を実現する。

アイサイトは、ステレオカメラによる前方状況認識と高度な制御により安全運転を支援するスバル独自のシステムとして2008年に発表された。ステレオカメラは人間の目と同じように二眼式とすることで距離を測ることができることを特徴としており、これによってクルマや歩行者、区画線などを識別して車両を制御している。その後、年々進化し続けてきたアイサイトは、最新の「バージョン3」でカラー画像によるブレーキランプの認識を実現するなど、「ぶつからないクルマ」として一段とそのポテンシャルを高めていた。

今回の「ツーリングアシスト」では、現バージョンの「バージョン3」はそのままに、ソフトウェアの改良によってアイサイトの機能を大幅にアップしたことにポイントがある。アイサイトの「車線中央維持」の作動領域を従来の「60km/h以上」から「0km/h以上」へと大幅に拡大し、「全車速追従機能着きクルーズコントロール」では高速道路や自動車専用道路上において0km/h~約120km/hの範囲で実現。さらに「先行車追従操舵」も追加し、アクセル/ブレーキ/ステアリング操作をより高度に自動制御してドライバーをアシストすることを可能にしたのだ。

また、「後退時自動ブレーキシステム」をスバルの国内仕様車に初搭載したのも見逃せないトピックだ。後退時に車体後部に内蔵したソナーセンサーが障害物を検知し、障害物がある場合は音と表示でまず警告。ソナーによってセンシングするため、作動速度はクリープ程度になるようだが、回避操作がない場合は自動的にブレーキをかけて衝突回避や被害軽減を果たすという。

細かな機能としては、先行車の発進に気づかず停止状態のままでいる場合に発生される発せられるお知らせは、音声によるインフォメーション(アナウンス)と表示へと機能アップ。これら新機能の追加により、バージョン3でのアイサイトはその持てる能力をフル活用するまでに機能アップしたことになる。その意味で、現行バージョンでの安全性は究極なまで高められたと言っていいだろう。

「アイサイト セイフティプラス」の機能も高められた。これは、新型「レヴォーグ」「WRX S4」にメーカーオプションで装着されるもので、これまでの「スバル リヤビークルディテクション(後側方警戒支援システム)」やハイビームアシスト、サイドビューモニターに加え、フロントモニターを追加。新型レヴォーグにはスバル初となる電子ミラー「スマートリヤビューミラー」も含まれ、乗員や荷物で後方視界が遮られる時でも安全に後方確認ができるようになる。

スバルは今後、他の車種に対しても新型車へチェンジするタイミングでこの「ツーリングアシスト」を標準搭載していく予定。独自のステレオカメラ技術で発展しきたアイサイトを核にスバル独自の予防安全性能をより高めていく計画だ。

《会田肇》

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