「目指したのは旧アフリカツインでした」
タミヤ『1/6 アフリカツイン』の発売記念イベントにておこなわれたトークショーで、Honda『CRF1000L アフリカツイン』の開発責任者である飯塚 直さん(本田技術研究所二輪R&Dセンター)の言葉だ。
アフリカツインの初代は1988年に発売され、国内では99年モデルで販売を終了している。世界一過酷と言われるパリ・ダカールラリーで4連覇を果たしたホンダ・ワークスマシン「NXR750」のレプリカとして生まれただけに、あらゆる状況・環境下で高い走破性を発揮。累計7万3000台を販売し、世界中のライダーにアドベンチャーマシンとして、旅するバイクとして認められた。
熱烈なファンも多く存在し、伝説化している初代を新しいアフリカツインの手本とするべきだと飯塚さんは考えたのだという。
「開発を始めたのは2013年の頃です。ホンダがまたダカールラリーに参戦したときです。世界を旅するバイク、どこでも行けますよっていうコンセプトでやりました」(飯塚さん)
ホンダ・ワークスチーム、ダカールラリーへ24年ぶりの参戦。これと同時に、アフリカツインも動き出していたのだ。
「アフリカツインというからには、オフロードでの高い走破性が絶対に必要なんです。そして高速道路をたくさんの荷物を積んで安定して走れなければなりません。その2つを高いレベルで達成するというのはなかなか難しいのですが、それに我々はチャレンジしました」(飯塚さん)
「そして、いまこのカテゴリーはとても人気があり、いろいろなメーカーからさまざまなモデルが出ていますが、真似したものはひとつもありません。我々が出したのは現代の技術でつくった新しいアフリカツインです」(飯塚さん)
MCを務めたモーターサイクルジャーナリストの松井勉さんも「かつて自分が乗っていたアフリカツインのイメージそのままに進化していた」と、ニュー・アフリカツインの出来映えにはユーザーとして、ひとりのファンとして大満足しているとのことだ。
【タミヤ 1/6アフリカツイン 発売イベント】
1. 次々に飛び出す! 実車と模型、両開発者の秘話
2. 超絶! モデラーは挑戦せよ!! 組立可動式チェーン…CB750FOUR初期型以来の復活
3.リムにスポークを組むのも実車と同じように! タミヤのこだわりにホンダ開発陣も舌を巻く