情報サイト「認知症ONLINE」を運営するウェルクスは、認知症の介護経験者100名を対象に、自動車運転に関するアンケート調査を実施した。
調査結果によると、認知症の兆候がある家族の運転を止めた経験が「ある」と回答したのは74.1%。そのうち、「本人納得の上で中止してもらえた」は19.7%、「あまり納得はしていないが中止してもらえた」が28.1%、「鍵を隠す等、本人の納得なく中止した」が13%。運転を中止できている家族は合計6割以上だった。
一方、「本人が納得せず中止できない」の回答は28.9%。運転をやめるよう働きかけても、3割近くは本人の理解を得られず運転を止められていないことが分かった。なお、運転を中止してもらえたと回答した人のうち、運転免許証を「自主返納した」は57.8%にとどまっている。
また、運転をやめてもらえた方法を尋ねたところ、「家族で免許返納の卒業式を行った」「家族以外から伝えてもらった」などが挙げられた。一方、うまく止めてもらえなかった例として、「主治医や警察官に相談したがやんわりとした言い方しかしてくれなかった」「返納したことを忘れてしまう」といった声も寄せられている。
運転を自主的にやめてもらうための仕組みについては、「自主返納でタクシー券やバス無料券を発行する」「ある程度以上の年齢になったら毎年診断書を提出しないと更新できなくする」「車がなくても生活がしていける社会にする」といった意見が寄せられた。