JR東日本は7月4日、八戸線に導入するキハE130系気動車500番台と、新潟・秋田地区用として計画しているGV-E400系電気式気動車の概要を発表した。キハE130系500番台は8月以降に順次完成する予定。GV-E400系は2018年初めに量産先行車が完成する予定だ。
八戸線は三陸海岸に沿って青森県・岩手県の八戸~久慈間64.9kmを結ぶ鉄道路線。国鉄時代に製造されたキハ40系気動車が使われている。JR東日本は2014年、キハ40系の更新を目的に八戸線用気動車の公募調達を実施。キハE130系500番台を導入することになった。
キハE130系500番台は、水郡線と久留里線に導入されたキハE130系0・100番台とほぼ同じ仕様。八戸線のキハ40系は冷房を搭載していないが、キハE130系500番台は冷暖房を完備し、八戸線の冷房化率100%を実現する。
導入する車両数は18両で、内訳は2両編成6本と1両編成6本。8月以降に順次完成し、試験走行を経て本年度中の営業運転開始を予定している。
GV-E400系も2015年、新潟・秋田地区に導入する車両として公募調達を実施した新型気動車。ディーゼルエンジン発電機で発生した電力によりモーター走行する電気式を採用する。運用区間は羽越本線新津~酒田間、信越本線新津~新潟間、米坂線米沢~坂町間、磐越西線会津若松~新津間、津軽線青森~三厩間、五能線東能代~川部間、奥羽本線秋田~東能代・弘前~青森間になる。
量産先行車は2両編成1本と1両編成1本の計3両で、2018年初めに完成する予定。その後、性能試験などを実施した上で量産車を製作し、計63両を新造する。量産車は2019年度までに新潟地区に導入。秋田地区には2020年度に導入する予定だ。
電車と電気式気動車の機能を兼ね備えたE001形(クルーズトレイン『四季島』)を除くと、JR東日本が電気式気動車を導入するのは初めて。同社は「当社で数多く所有する電車で培ってきた技術やメンテナンス方法を本車両(GV-E400系)にフィードバックすることで、安全安定輸送と質の高いサービスを提供致します」としている。