国土交通省がまとめた7月10日12時時点の情報によると、6月30日からの大雨と台風3号の影響で運転を休止している鉄道路線は、黒部峡谷鉄道とJR九州の2社3線となった。
富山県の黒部峡谷鉄道は、宇奈月~笹平間7.0kmの運転を7月10日の初発から再開した。残る笹平~欅平間13.1kmは途中の猫又駅構内で冠水の被害が発生したが、7月15日から再開の予定だ。
JR九州は、日田彦山線の添田(福岡県添田町)~夜明(大分県日田市)間29.2kmと、久大本線のうきは(福岡県うきは市)~日田(大分県日田市)間17.6kmで運転を見合わせている。日田彦山線は大行司駅で駅舎が倒壊するなどの被害が発生。久大本線は光岡~日田間の花月川橋りょうが流出したほか、筑後大石~夜明間でも土砂流入の被害が発生している。
国土交通省の九州地方整備局は7月9日、ドローンで撮影した花月川橋りょうの映像(7月8日)を公開。橋桁が流されたほか、橋脚も倒壊しているのが確認できる。
JR九州の運転計画(7月10日)によると、博多~由布院・別符間を久大本線経由で結ぶ特急『ゆふいんの森』『ゆふ』は終日運休。快速・普通列車は添田~夜明間とうきは~日田間で終日運転を見合わせるほか、日田彦山線の城野~添田間と久大本線の久留米~うきは間も本数を減らして運行する。
久大本線の代行バスは、筑後吉井・うきは~日田間で運行されており、筑後吉井駅かうきは駅で普通列車と代行バスの接続を図っている。日田彦山線の不通区間では代行バスが運行されていない。