復旧費は総額10億5000万円---JR北海道が根室本線の被災状況を発表

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泥水が流入し土砂が堆積した、落合駅最寄りの第1落合トンネル。
泥水が流入し土砂が堆積した、落合駅最寄りの第1落合トンネル。 全 2 枚 拡大写真

JR北海道は7月12日、昨年8月31日に発生した台風10号の集中豪雨により不通となっている、根室本線東鹿越駅(南富良野町)~新得駅(新得町)間の被災状況を明らかにした。

今年5月上旬に調査を再開した結果、被災箇所は、登満川橋りょう(幾寅~落合間)、第1ルーオマンソラプチ川橋りょう付近(落合~新得間)、第1落合トンネル(落合~新得間)、落合駅構内、第4落合トンネル出入口付近(落合~新得間)など21ヶ所に上り、土砂や流木の堆積、泥水の流入などが認められた。

とくに落合駅(南富良野町)付近は、川の氾濫により、第1落合トンネル内に流入した泥水が、さらに駅構内に達しているため、線路内の土砂の取り除きが必要だという。

また、第4落合トンネル出入口付近では斜面が崩壊。その影響で、入口付近では隣接する道路まで土砂が流出しており、JR北海道では二次災害を防ぐ応急措置として、線路と道路の間に土堤を設置している。

JR北海道ではこれらの復旧に、総額で10億5000万円程度の工事費を見込んでおり、期間は1年以上を要するという。復旧には国などの災害復旧事業費補助の枠組を使うことになるが、その場合は、「持続的に路線を維持していくこと」が前提になると見ている。

このほか、被災箇所には河川や道路が絡む箇所があることから、河川管理者としての南富良野町や、道路管理者としての北海道に対して、砂防えん堤や河川堤防の新設、流木対策などを求める必要があるとしている。

被災箇所を含む東鹿越駅~落合駅間では、昨年10月17日から代行バスが運行されていたが、今年3月28日からは新得駅まで延長されており、下り4本・上り6本が設定されている。

《佐藤正樹(キハユニ工房)》

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