“体験”することがブランドとして重要、クロンシュナーブル社長…BMWモータースポーツフェスティバル2017開催【インタビュー】

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BMW M4
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ビー・エム・ダブリュー(BMWジャパン)は7月15日、富士スピードウェイ(静岡県駿東郡小山町)を舞台に、BMW 各モデルやMモデル、BMW モトラッドを堪能できるBMW MOTORSPORT Festival 2017(BMWモータースポーツフェスティバル2017)を開催した。

このイベントは、本コースで実際にテストドライブが出来るほか、専任のインストラクターからドライブテクニックを学べる体験型ドライビングレッスン、プロドライバーの横に同乗しサーキットの臨場感を楽しめるタクシードライビングなど、体験型のプログラムが多数用意された。

更に、BMW Mモデルの始祖ともいえる『3.0CSL』やBMW『M1』などのヒストリックカー、歴代『M3』も展示。更にプロドライバーやプロライダーによるトークショーも開催された。

そのほか、家族でも楽しめるように、水鉄砲を使って洗車するスピードを競うWATER GUN CAR WASH CHALLENGE、1分間に自力でクルマをどれだけ動かせるかを競うBMW POWER CHALLENGE、ランニングバイク試乗会など様々なアトラクションも行われた。

当日会場にて、同社代表取締役社長のペーター・クロンシュナーブル氏に、イベントの目的や今後について話を聞くことが出来たので、ご紹介する。

◇高いパフォーマンスほど、“体験”が必要

---:今回初開催となったBMW MOTORSPORT Festival 2017ですが、なぜこのイベントを行おうと思ったのですか。

クロンシュナーブル氏(以下敬称略):その回答は非常にシンプルです。我々のブランドを“体験”してもらいたいと考えたのです。近年、多くの人たちにとって体験は重要になって来ています。特にBMW M、Mパフォーマンス、モトラッドなどハイパフォーマンスモデルに関しては体験してもらうことが非常に重要なのです。

これまでBMWモトラッドデイズを何年も前から開催して来、このイベントを通じて体験は非常に重要だと感じていたのです。そこで今回は、M、Mパフォーマンス及びモトラッドを組み合わせ、実現しました。

このイベントを開催する際、安全性も非常に重要であることを踏まえると、安全な環境が整っているサーキットで楽しんでもらいたい。そうすることでBMWのパフォーマンスをはじめとしたクルマに関する全てのことを実際に体験してもらうことが出来ると考えたのです。

きょう、この大盛況の様子を見ると、この戦略は正しかったということが証明されました。およそ5000人の方に来場していただきました。

---:今回の来場者は、若いカップルや、家族連れを多く見かけました。単にサーキットを走るだけではなく、子供たちも楽しめる施設を多く設けることで、家族ぐるみで楽しめるイベントになっていたように思います。こういった工夫も、今後このイベントを続けていくうえでの成功のポイントではないかと考えられますが、いかがでしょう。

クロンシュナーブル:おっしゃる通り、このイベントを成功させるためにはモータースポーツファンだけに限っては難しいでしょう。モータースポーツだけでなく、様々な要素を組み合わせ、家族をはじめあらゆる来場者が皆で体験し楽しんでもらえるようにしたことも、今回成功した鍵だと思います。そして今後も家族の皆様も楽しんでもらえるイベントにしていきたいと思っています。

---:今、将来への言葉がありましたが、このイベントを来年も開催したいと考えていますか。

クロンシュナーブル:良い質問ですね。今年初めて開催したのですが、皆さんから来年もやるのかと聞かれます。ということはとても気に入ってもらえた証拠だと思いますので、是非来年もやりたいですね。

---:BMWは昨年、100周年を迎えた歴史あるメーカーです。今年はあまりヒストリーに関して触れられていませんでしたが、来年はそういったヒストリーにもフィーチャーしてはいかがでしょう。

クロンシュナーブル:それはすごく良いアイディアですね。今回はBMW Mのヒストリックカーを何台か用意しましたが、今後もより古いクラシックカーを展示するというのは良いアイディアだと思います。

◇これから伸びていくMモデル

---:このイベントは、BMW Mディビジョンの副社長も来日するくらい本国からも注目されているようです。そこで、Mディビジョンは日本市場に対し、どのような評価をしているのでしょうか。

クロンシュナーブル:我々はドイツ本社に対してBMW Mの戦略をプレゼンテーションしています。そこでは今後2年間、日本市場でMモデルは成長する可能性が高いという方向性を示しており、本国からもこれが正しい戦略だと評価されています。

---:なぜMモデルが今後2年間伸びると考えられるのですか。

クロンシュナーブル:まずきょうの反応を見ても、(Mモデルは)非常に好評を得ているといえます。そして、過去2年間の売れ行きは、新型『M2』を発表して以来、市場シェアを獲得し続けています。更に、将来の導入計画では、これまで以上にMのラインナップを充実させていきますので、これからの伸びに対して自信を持っているのです。

---:現在日本市場において、Mモデルはどのくらい販売されていますか。

クロンシュナーブル:昨年BMW全体で約5万台販売され、そのうちMモデルは1400台でした(除くMパフォーマンス)。

◇BMWグループとして

---:今年はBMW MOTORSPORT Festival 2017としてMモデルやモトラッドを中心に開催されましたが、今後同じグループのMINIはどのように考えていきますか。

クロンシュナーブル:今は時期尚早で何ともいえませんが、今後2日間ぐらいかけて 皆で集まり、BMWグループとして今回の反省会を開きます。そこで、来年以降このイベントをどのように発展させていくかをグループ全体として考えたいと思っています。

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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