クルーザーで「シーピク」やってみた…免許取得から、“海ライフ”は意外と手軽?

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クルーザーで「シーピク」やってみた…免許取得から、“海ライフ”は意外と手軽?
クルーザーで「シーピク」やってみた…免許取得から、“海ライフ”は意外と手軽? 全 27 枚 拡大写真

にわかに「Sea picnic(シー・ピクニック)」が盛り上がっているらしい。といっても、特に定義が決まっているわけではなく、海近郊のビーチサイドなどでフォトジェニックなピクニックをして、インスタグラムなどのSNSに投稿する、というのがおおよそのケースだ。この通称「シーピク」をクルーザーで、しかも気軽に楽しめたら---。そんな思いから一念発起、免許の取得からクルーザーでのシーピク実現にいたるまでを実践してみた。

クルーザーで遊ぶ、というと一見、富裕層の遊びと思われるかもしれないが、意外にもそんなことはない。平凡な会社員である筆者も、長年マリンライフには憧れていたが「一部の成功者のみが手にすることのできる遊びである」と諦めていた。しかし、クルーザーのシェアリングサービスを知ったことで想いが再燃したのだった。

本来クルーザーは、購入費として数千万円、マリーナへの停留など維持費で年間数十~数百万と(一般人にとっては)莫大な費用を要するが、近年はレンタルやシェアリングサービスの拡充で、クルマをレンタルするのとあまり変わらない手軽さで利用できるようになってきている。
ヤマハボート免許教室
今回利用したのは、2輪メーカーとして知られるヤマハが運営するシェアリングサービス、ヤマハマリンクラブの「シースタイル」だ。会員費が月額3240円(入会金2万1600円)と割安であり、全国約140か所のホームマリーナでクルーザーをレンタルすることができる。例えば、今回レンタルした「SR310」と同クラスの定員10名クルーザーならば3時間でおよそ3万円~。仲間たちとシェアをすれば、ちょっとした非日常を味わうには安すぎるくらいだ。

また、会員になるためには当然、免許が必要だ。最低限必要なのは「2級船舶免許」だが、意外と少ない労力で取得できることは知られていないかもしれない。学科、実技の講習から国家試験まで、最短2日間で取得することができるのだ。講習をおこなうスクールも多くあり、会場や金額、手続きの手軽さなど選択肢は様々。今回はシースタイルを利用することに決めていたこともあって、より親しみやすい同じヤマハのボート免許教室を選んだ。「シーピクをやりたい!」と決めてすぐに善は急げと申し込みをし、国家試験までは約2週間。何とか試験をパスすることに成功し、その翌週にはめでたくシーピクに漕ぎ着けることができた、というわけだ。

夏も本格的になり始めたとある休日。マリーナで仲間と待ち合わせ、いよいよクルーザーに乗り込んだ。

仲間を乗船させての初出航は手に汗握るも、これから広がるマリンライフに期待は膨らむばかり。意気揚々と出航すれば、波を越えるたびに仲間たちから歓声があがる。ちょっとした優越感と海風に心地よさを感じたところで、クルージングはほどほどに切り上げマリーナに戻りクルーザーを停留した。沖合に停泊してBBQを楽しむ、というプランもあったのだが予想外に波が高かったため今回は断念。しかし、クルーザーの「空間を楽しむ」ねらいとしては、マリーナでのシーピクはむしろ正解だった。

クルーザーはその外観や海上を走らせている姿に目が行きがちであるが、空間としても非常に機能的で、インテリアのデザイン性や快適性が実は優れている。屋外・屋内ともいえぬプライベートなオープンスペースにラウンジシート、立体的サウンドを楽しむ音響やトイレ、洗面台も完備しているので居住性が高い。また、最近ではコンロを装備した船も多く、BBQや料理を楽しむこともできる。

前日から仕込んだステーキ肉を焼くと、潮風が何ともいえぬ香ばしさに包まれ食欲をそそる。奮発したシャンパンを振る舞えば、ささやかなパーティの始まりだ。「クルーザーでBBQって贅沢だよね」「意外と安くできるものなんだ」「この非日常感はクセになるかも」。笑顔の数が成功の証だ。およそ半日をマリーナで過ごし、潮が満ちてきたところでお開きとした。

ねらい通り、シーピクのフォトジェニックを最大限に追求するのに、クルーザーの空間は最適だったといえよう。それは何より仲間たちの写真が物語っていた。

秋には「紅葉を海から楽しむ」というレジャーもあるらしい。これもなかなか魅力的だ。操船技術は磨いておかなければ…などと考えながらも、すでに頭の中は秋のシーピクで振る舞うレシピでいっぱいになっているのであった。

協力 ヤマハマリンクラブ シースタイル

《田村嘉康》

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