気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。
2017年9月28日付
●衆院きょう解散 民進分裂へ、希望へ合流容認、安倍政権に対抗(読売・1面)
●ダイソンEV参入、400人チーム3000億円投資(読売・8面)
●「EVのF1」東京で、FIA会長方針(読売・8面)
●米法人税20%に下げ方針、トランプ政権、公約の15%断念(朝日・3面)
●このタイヤ空気なし、パンク知らず各社競う(朝日・8面)
●サウジ、女性の運転解禁、「世界最後の国」来年6月にも実現(産経・8面)
●JXTG室蘭製造所の生産停止、ガソリンなど出荷拠点に(産経・10面)
●ガソリン2週連続値上がり(東京・6面)
●社内いじめで新入社員自殺、三菱電機を両親提訴(東京・29面)
●全日空機、落下パネルか、茨城の会社敷地に(東京・29面)
●アマゾン向け値上げ合意、ヤマト、4割超で(日経・1面)
●損保、データで事故査定、ブレーキ有無・加速具合、自動運転普及にらむ(日経・7面)
●フォード、リフトと提携、GM出資の配車アプリ(日経・15面)
ひとくちコメント
衆院解散に伴う政界の動きが活発化しているが、あの「民進党」が事実上、解党し、小池百合子都知事が代表の「希望の党」に合流するという。きょうの各紙が1面トップで「民進事実上解党、『希望』に合流へ」(毎日)などと、報じているが、仰天ニュースといえば、他にもある。
世界で唯一、女性による車の運転が禁止されている中東のサウジアラビアで、女性の運転が解禁されることになったそうだ。男女平等が当たり前の世の中で、女性がハンドルを握ってはいけない国が存在していたのには改めて驚いた。
風雲急を告げる話題といえば、吸引力の強い掃除機や羽根のない扇風機で知られる英国の家電メーカーのダイソンが、2020年までに電気自動車(EV)を発売すると発表したことである。開発に向けて約20億ポンド(約3000億円)を投資。すでにアストンマーティンなどから技術系社員をスカウトし、400人以上が開発に携わっているという。しかも、心臓部の電池も自前で開発し、リチウムイオンではなく「全固体電池」を採用するそうだ。
EV報道に熱心なきょうの日経も「掃除機の雄、EV走らす、電池も自前、家電とクルマ、垣根低く」などと、ダイソンのEV参入について、得意気にも詳しく伝えている。
家電と自動車業界の垣根といえば、世界に先駆けてEVを量産化した三菱自動車が『i-MiEV』(アイ・ミーブ)を家電量販店やテレビショッピングでおなじみの通販でも取り扱ったことで話題になったこともあった。
当時、大手自動車メーカーの経営者が「自動車を秋葉原で売るようになったら共倒れになる」と危惧していたが、そんな程度のことではない。家電メーカーのダイソンが自前で開発した電気自動車を発売するというのだから、本当に時代は変わったのだろうか?