気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。
2017年11月6日付
●トランプ氏日米の絆強調、就任後初来日、対北圧力を確認(読売・1面)
●東京モーターショー閉幕、次回も東京ビックサイト中心に(読売・4面)
●日産京都工場へ。きょう立ち入り、国交省(毎日・27面)
●主張、危険運転致死罪、常識に沿う不断の改正を(産経・2面)
●EVにロータリー技術、マツダ、19年に米欧で投入(日経・1面)
●トランプ氏との夕食会、経済人も出席へ、トヨタ社長など(日経・2面)
●EV普及加速のギアは、中国先行日本は出遅れ(日経・3面)
●タカタ、米社と最終合意へ、再建支援(日経・5面)
●「つながる車」安全に商機、ネットに常時接続(日経・7面)
ひとくちコメント
東京ビッグサイトで開かれていた「東京モーターショー2017」が閉幕した。主催者側(日本自動車工業会=自工会)の発表によると、プレスデーも含む10月25日から11月5日までの総入場者数は77万1200人。前回(81万2500人)よりも、4万人強の減少となった。
きょうの読売などが取り上げているが、前回より期間が1日短く、自工会では「一般公開日直後の週末に台風22号の影響を受け、荒天候となった」ことなどを下回った理由にあげている。
だが、会期中、日産自動車に次いでスバルでも無資格者による完成車検査問題が発覚するなど、華やかな「クルマの祭典」に水を差すほどの“異例ずくめ”の開催となった。アクセスとして利用する「ゆりかもめ」や「りんかい線」の乗車客も少なめだったので心配していたが、来場者数については、それほど影響がなかったようだった。
ただ、気掛かりなのは来場者の会場内での滞留時間。数人に聞いてみると、ほとんどが2~3時間だった。実際、トヨタ自動車などの展示ブースのある西ホールから、ホンダやスズキなどの東ホールの別棟までぐるりと回るのに、早足でも1時間程度はかかる。入場者が10万人を超えた休日などは人気のブースでは立錐の余地もないほどの賑わいだったはずだが、「未来のクルマ」などに触れて楽しむことができたのかどうかだ。
次回は2年後の2019年秋に、「世界が注目する2020年へ向けて、さらに魅力のあるテクノロジーモーターショー」(自工会)を目指して、引き続き東京ビッグサイトを中心に開催するそうだ。東京ビッグサイトは東京五輪・パラリンピック時に報道関係のスタジオに使用されるため、一部のホールが使えなくなるが、近隣の臨海副都心エリアなどの施設の利用も含めて検討中という。
次回も異例の「分散型」のショーになるようだが、来場者により楽しんでもらうイベントになるような演出を期待したいものである。