相模鉄道(相鉄)は11月8日、本線の大和駅(神奈川県大和市)に乗換改札機を新設すると発表した。相鉄・JR直通線と相鉄・東急直通線で構成される神奈川東部方面線の整備に伴うもの。2018年3月の使用開始を予定している。
大和駅は相鉄本線のホームが地下に設けられているほか、小田急電鉄江ノ島線の高架ホームもあり、両線の乗換駅になっている。改札内コンコースは相鉄と小田急が一体になっており、相鉄側の改札口から小田急線のホームに向かったり、小田急側の改札口から相鉄線のホームに向かうこともできる。
相鉄は11月下旬から改札内コンコースに乗換改札機18台の設置工事を開始。2018年3月には改札機の使用を開始し、コンコースを小田急側と相鉄側に分ける。ただし、乗換改札機の新設後も引き続き、小田急線改札口から相鉄線を利用したり、相鉄線改札口から小田急線を利用できるようにするという。
相鉄は2019年度下期に予定されている相鉄・JR直通線の開業にあわせ、JRとの相互直通運転を開始する予定。2022年度下期には、相鉄・東急直通線の開業に伴い東急などとも相互直通運転を行う予定だ。このため、改札内の空間が一体化する他社線が大幅に増える。
たとえば、JR常磐線の松戸駅から大和駅まで、途中改札を通ることなく移動しようとすると、現在は松戸~(JR線)~綾瀬~(東京メトロ線)~代々木上原~(小田急線)~大和のルートに限られる。しかし、相鉄・JR線が開業して相鉄とJRの相互直通運転が始まると、松戸~(JR線)~羽沢~(相鉄線)~大和のルートでも途中改札を通らずに移動できるようになる。大和駅の自動改札機が現状のままだと、どのルートで移動してきたのか判別できず、運賃の徴収や各社への運賃収入分配に支障が出る。
相鉄は「相互直通運転に向けた環境整備の一環として乗換改札機を新設し、ご利用時における経路の明確化を図る」としている。