【ITS世界会議2017】ゼンリン、位置情報ビッグデータの活用構想「地図エコシステム」を紹介

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第24回ITS世界会議に出展したゼンリン(写真提供:ゼンリン)
第24回ITS世界会議に出展したゼンリン(写真提供:ゼンリン) 全 9 枚 拡大写真

大手地図情報会社「ゼンリン」は、10月28日から11月2日までカナダのモントリオール市で開催された「第24回ITS世界会議」に出展。様々な情報に基づいて地図更新などを可能にする「地図エコシステム」と、自動運転実現に向けた地図ソリューションを紹介した。

ゼンリンが提案する「地図エコシステム」とは、自動車やモバイル端末など様々なIoT機器から得られる位置情報ビッグデータを連携・活用する、新たな地図データの情報プラットホーム。自動運転では常に最新の地図データが欠かせないが、たとえば自動車やモバイル端末が取得した情報と地図データで生じた差分をいち早く統計処理すれば更新データとして提供できるようになる。ゼンリンはここにビッグデータを加え、様々な顧客ニーズに応じた情報を生成して提供できるシステムの構築を目指す。

ゼンリンはこれまで、地図データの提供で日本国内において揺るぎない地位を獲得してきたが、地図データの高度化が進むにつれ、地図そのものに新たな価値を持たせなければ今後の競争に打ち勝つことは出来ない。ゼンリンは10月27日、海外で位置情報サービスを手掛けるトムトムと日本国内での交通情報サービスの共同開発事業を発表したが、これも同社が手掛ける地図コンテンツの価値を高めるための手段の一つなのだ。

ゼンリンの上席執行役員 第二事業本部長の藤沢秀幸氏は、「今までは地図データを提供して、後はそれぞれが自由に情報を加えてお使い下さいという時代は終わった。これからは自社の地図データをパッケージとしてどこまで魅力的に出来るかにかかっている」と話す。「地図エコシステム」が完成した際には、自動車に限らず他分野での利用も視野に入ってくる。ゼンリンはそのためのシステム作りを急いでおり、早ければ2018年頃にはトムトムと協業した結果を出したい考えだ。

ゼンリンはその他、新たなデータソリューション「ZGM Auto」をビデオ映像で紹介。これは、ダイナミックマップ基盤が開発した共通基盤地図(高精度三次元地図)をベースに、競争領域となる、ゼンリン独自の詳細な地図情報(道路標識などを含む道路上にある“地物”)を加えた高精度マップで、会場では動的情報との連携や、更新データを差分で逐次提供する手法について紹介した。

《会田肇》

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