もう待たせない? 輸送障害時の駆け付け、迂回案内の体制を一新…東急電鉄

鉄道 企業動向
き電ケーブルのすべての接続部分は、金属製の架台と直接触れないような設置方法に改めた
き電ケーブルのすべての接続部分は、金属製の架台と直接触れないような設置方法に改めた 全 2 枚 拡大写真

東京急行電鉄は12月15日、輸送障害時の対応を、より迅速、より効果的に行うため体制の一新を図ったことを公表した。

田園都市線での輸送障害が「三軒茶屋駅」「池尻大橋駅」という地下区間で、いずれも朝のラッシュ時に発生していることなどから、係員の分散配置や、計測機器や復旧機材の分散配置を行い、より早い現場への到着、より早い復旧活動に努める。

通電復旧の前線に立つ電気係員は、これまで二子玉川駅近くの1か所に宿泊して、発生現場に向かっていた。渋谷駅~二子玉川駅には7つの駅があり、これだと到着までに時間がかかる。12月からはより早く現場に到着できるように、各駅に分散宿泊して備えるためより早い初動がとれる。さらに年度末までには地下区間に技術部門を中心とした現場事務所を設置して、保守運営体制を確立する。また、工務・車両係員も渋谷駅、二子玉川駅に分散配置する。

さらに、列車が止まった時の利用者への案内にも改良が加えられた。利用者向けの案内係を増員。他路線の駅までの徒歩ルートやバス路線などを記入した駅周辺マップを事前に作製。輸送障害が発生した時は、増員した案内係が周辺マップを利用者に配布して、より具体的に代替手段を知らせる。周辺マップは、最新の情報になるように更新する。

池尻大橋駅の停電では、混雑の中で体調を崩して救急搬送させる利用者もいた。より早い対応で復旧までの時間を短縮し、より具体的な案内で利用者の分散を図ることで、混乱を早期に解消する狙いだ。

また、こうした事態に陥らないために、設備点検の頻度も見直した。き電・高圧配電ケーブルの精密点検は、5年間隔を2年間隔に短縮、目視点検には、ケーブルの接続部、力のかかる湾曲部などでは、ケーブルに触って確認する触手点検も追加した。

《中島みなみ》

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