JR東海は12月20日、約16億円をかけて新幹線の線路設備管理にタブレット端末を導入することを明らかにした。導入時期は2018年4月を予定している。
JR東海では、レールや枕木の材料などに関する情報や、その検査結果を「新幹線保線管理システム」で管理し、新幹線の安全安定輸送や乗り心地の向上に役立てているが、このシステムにタブレット端末を導入することで、定期検査や修繕工事用調査で計測したデータを直接入力することが可能となり、システムへの入力作業を簡素化できるようになる。
また、入力データの共通項目を一括管理できるようになることから、「帳票間のデータ転記・確認作業の削減」も実現。持ち出せるデータ量も増加するため、新幹線電気軌道試験車での測定データも確認できるようになるという。副次的には、夜間の保線作業時に、端末のバックライトによりデータの視認性が向上するメリットもある。
このほか、手作業で行なってきた線路設備の修繕工事に必要な各種図面作成を、端末に入力したデータから自動的に作成することができるようになるため、紙の消費量を削減できるという。
各現場でペーパーレス化を推進しているJR東海では、今年11月から在来線の運転にもタブレット端末を導入しており、2019年4月には新幹線車両の検査にも導入する予定。