【あおり運転】煽られた経験は約9割、罰則強化で高まるドラレコ需要

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【あおり運転】煽られた経験は約9割、罰則強化で高まるドラレコ需要
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あおり運転ドライバー、「危険性帯有者」と判断されれば累積なしでも免許停止に


警察庁は16日までに、車を使って暴行事件を起こすなどして将来的に事故を発生させる可能性があると判断したドライバーに対して、交通違反による点数の累積がなくても最長180日間免許停止ができる道路交通法の規定を適用して防止するよう、全国の警察に指示しました。

2017年6月に東名高速道路で起きた事故を受けて始まった対応となります。

「累積がなくても」最長180日間の免許停止に。


日本の道路交通法では「点数制度」を採用していて、過去3年間にドライバーが受けた累積点数、つまり貯まった点数に応じて免許の停止や取消の処分を行う制度となっています。

通常は6点から免許停止処分
通常、現行の道交法では(過去3年以内に行政処分を受けたことがない場合)6点以上が免許停止、15点以上が免許取消になります。

今までの道交法の場合、あおり運転であれば車間距離不保持などの交通違反にあたり、一般道では1点、高速道路では2点が累積される違反となっていました。

新対応のポイントは?
違反の累積点数が6点で免許停止となっていましたが、あおり運転に関しては「累積点数が無くとも最長180日間の免許停止ができる」こととなりました。

この新対応は、あおりドライバーを道路交通法103条の「危険性帯有者」という概念を使って取り締まることができるようになっています。

道交法103条は1号から8号まで記載があり、道交法103条8号は「前各号に掲げるもののほか、免許を受けた者が自動車等を運転することが著しく道路における交通の危険を生じさせるおそれがあるとき」と記載があります。

覚せい剤や麻薬を使用したあおり運転は、1から7号の範囲内のため以前から取り締りが可能でした。

しかし冒頭の事故の被告は事件の1ヶ月前にも同様のトラブルを起こしていましたが、従来の罰則ではその時点で免許停止に処すことはできなかったのです。

警察庁の全国の警察への新対応指示は、この道交法103条8号の「危険性帯有者」という概念を使い、あおり運転などを取り締まっていく指示をしたということになります。

運転中にあおられた経験があるドライバーは約9割。


あおり運転の問題がメディアで取り上げられたことを受けてドライブレコーダーの需要も急増しています。

GfKジャパンは、2017年11月13日~11月26日の14日間自動車を保有する約13,500名を対象に行ったインターネット調査の結果から、「販売実績調査に基づくドライブレコーダーの需要変化」と「危険運転に関する消費者調査」の結果を発表しました。

調査結果は下記となっています。

調査結果によれば、運転中にあおられた経験があるかを尋ねたところ、 あおられた経験があるドライバーはなんと9割に達しました。

■あおられた場所
一般道…62%
高速道路…27%
その他/覚えていない…11%

■どのようにあおられたか
車間距離を詰めた異常接近・追い越し…78%
ハイビーム…10%
幅寄せ…6%
クラクションによる威嚇…4%

また、あおられた場所は一般道が多く、あおられ方は車間距離を詰めた異常接近・追い越しが最も多い結果です。

ドライブレコーダーの販売台数は10月以降、前年同月の2.5倍前後に急伸。


前述の調査で、「あおられた経験がある」と答えた人が9割に上りましたが、それに伴ってドライブレコーダーの販売台数も上昇しています。

調査結果によると、全国のカー用品量販店、家電量販店、GMS、インターネット通販における2017年のドライブレコーダーの販売台数は、10月は前年同月比2.6倍、11月は2.4倍と急激に伸びていることがわかります。

事故報道とあわせてドライブレコーダーの必要性が認知されたことが販売台数が上昇している直接の原因となっているようです。

【危険運転対策】ドライブレコーダーに最も求める機能「前後 両方にカメラがある」



ドライブレコーダーに求められている機能についても調査したところ、

最も求められていた機能は
前方・後方の両方にカメラがついていること…55%
夜間・暗所対応…47%
360度カメラと長時間録画…共に41%
となりました。

販売実績を見ると、現在は前方のみ撮影可能な1カメラタイプの製品が販売台数の9割超と主流ですが、前後撮影可能なタイプや360度撮影可能なタイプは1割に満たない状態となっています。

信号待ちでのトラブルや、側方からの幅寄せなども多いために360度撮影可能なドライブレコーダーが今後展開されていきそうです。

【あおり運転対策】おすすめのドライブレコーダーや対策方法は?

《カーナリズム編集部》

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