BASFは、光沢と耐久性を兼ね備えた自動車内装用の特殊ポリアミド「Ultramid Deep Gloss」の開発に成功したと発表した。
現在、多くの日常製品に使用されている非晶性プラスチックは光沢度に優れるが、耐薬品性や耐傷つき性、耐摩耗性が不十分でコーティングが必要となる。また半結晶性ポリアミドは耐薬品性に優れるが、光沢度や耐傷つき性を備えていない。
BASFが開発したUltramid DeepGlossは、ポリマー原材料と添加剤のバランスを取ることで、高い光沢度や透明性のほか、優れた耐摩耗性、耐傷つき性や耐紫外線性を実現した。また、金型昇降温機構を持つバリオサーマル金型システムなしでの射出成形ができるほか、コンポーネントのクリアコーティングも不要。リップル加工やウェーブ加工、ハンマー仕上げ、ライン、ダイアモンドなど、様々な加工にも対応する。
Ultramid DeepGlossは、照明周りのディスプレイや装飾パネルのエッジなど、装飾用トリムに最適だが、高い光沢度と耐薬品性を新たに組み合わせたことで、ヘッドライナーの収納ラック、車のドアのはめ込み、センターコンソール、エアーベントなどの機能的コンポーネントなどにも活用できる。
BASFでは今後、Ultramid Deep Glossをサンプルとしてグローバルに提供開始する。