アルピーヌ の日本投入は2018年後半を予定、2020年には1万台も…ルノー・ジャポン社長[インタビュー]

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ルノー・ジャポン代表取締役社長の大極司氏
ルノー・ジャポン代表取締役社長の大極司氏 全 8 枚 拡大写真

ルノー・ジャポンは2017年1~12月の新車登録台数が7000台を突破し7121台(JAIA調べ)となったことを発表。前年同比134.3%増(5304台)となり、8年連続前年比増となった。そこで、東京オートサロン2018に訪れた同社代表取締役社長の大極司氏に話を聞いた。

◇トゥインゴのヒットが大きな要因

---:7000台突破おめでとうございます。2016年から一気に台数を伸ばしましたが、大きな要因はフルイヤーでの投入となった『トゥインゴ』だったのでしょうか。

大極司氏(以下敬称略):はい、トゥインゴのヒットが大きいですね。全体の3割くらいがトゥインゴで、『カングー』が3割くらいを占めています。

◇メガーヌGTもヒットの兆し

---:昨年は『メガーヌ』を日本市場に投入しましたが、どのような状況でしょう。

大極:実はメガーヌは私が思っていた以上にウケており、ちょっとびっくりしています。というのは、今回、日本市場にはハッチバック、ツーリングともGTだけの展開です。日本車の(メガーヌと同じくらいの)ハッチバック市場はあまり大きくはありませんし、さらにそこにGTのみの投入という、“超ニッチ作戦”で、ルノーをアピールできるポジションだと考えての作戦です。

このように、マーケット的には大きくないのでそれほど台数は伸びないかと思っていたのですが、時代はスポーツハッチがまた来るのではないかという兆しが見えてきたのです。そうすると我々のGTシリーズやR.Sシリーズはさらに盛り上がるでしょう。

---:そのセグメントには確かに日本車はあまりありませんが、輸入車はいくつか導入されています。その中で、メガーヌ、あるいはルノーのポジショニングはどういったところなのでしょう。

大極:この市場に日本車はほとんどないので、こういったクルマが好きな人の多くはVW『ゴルフ』を選ぶでしょう。ゴルフはVW特有の堅牢でガチっとしたドイツ車そのもの。装備的にもあらゆるものが付いていますので、我々も尊敬している1台です。ただし我々ルノー、フランス車の強みは“セクシーさ”です。そのセクシーさを備えたフランス車流のホットハッチをメガーヌGTで示せたのではないでしょうか。それがウケている理由でしょう。

◇2018年はスポーツモデルが続々登場、アルピーヌも

---:さて、2018年はどのような戦略を立てていますか。

大極:はい、今年もフレンチタッチでエモーショナル、そしてセクシーなクルマをどんどん出していきます。現在対前年比8年連続増ですから、引き続き9年連続にしたいと考えています。

---:今年はメガーヌもフルイヤーになりますし、「メガーヌR.S」も夏過ぎには投入予定と聞いています。また、直近では「トゥインゴGT」が追加されますね。

大極:今年はスポーツモデルが充実するでしょう。年後半になると思いますがアルピーヌ『A110』も予定しています。

また『キャプチャー』が年度内にマイナーチェンジする予定ですし、昨年限定導入したSUVの『カジャー』も年度内に販売できるように進めています。

---:いまの流れで行くとそろそろ1万台も視野に入ってきますね。1万台を到達するのはいつ頃を想定していますか。

---:なかなか難しい予想ですが、私としては東京オリンピックぐらいには絶対に到達したいですね。

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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