自社でオリジナルモデルの開発も手掛けるフジカーズジャパン。ジャパンキャンピングカーショーのブースにも、国産車ベースから輸入車など、多彩なラインナップがそろっている。
注目はやはり、自社国内一貫生産のFOCSシリーズとフ、ィアット『ドゥカート』ベースのキャンピングカーだろう。
北海道生まれのキャンピングカー、断熱性を含めた快適性に優れた家具の企画開発から製造まですべて国内で一貫生産。その品質もさることながら、ユーザーに近いところで作られているため、市場の要望をフィードバックしやすい環境も自慢の一つだという。
また世界的にも今やキャンピングカーのベース車両として圧倒的なシェアを誇るフィアット・ドゥカートをベースにしたモデルもラインナップしている。
ローラーチーム社製の、「リビエラ/ゼフィーロ」というキャブコンバージョンタイプと、「リビングストーンプレスティッジ」というバンコンバージョンタイプを販売している。フランスのキャンピングカーメーカー、トリガノSA傘下のキャンピングトレーラーメーカー、キャラバンインターナショナルが立ち上げたキャンピングカーブランドがローラーチームだ。キャブコンバージョンとバンコンバージョンは、選ぶユーザー層が根本的に別なのだそうだ。
加えて、ドゥカートをベースにフジカーズジャパンが企画し、ヨーロッパで製造して輸入する「ACE565シリーズ」も同時に展示された。定評のあるドゥカートベースながら、全長を5.8m以内にし、道路事情を考慮した左エントランス、カセット式キッチンコンロなど、国産キャンピングカーのような日本国内での使い勝手にこだわったオリジナルモデルだ。
すべてに共通しているフジカーズジャパンのキャンピングカーの売りは「価格」なのだ、と担当者は話す。
「私どもは自社で開発し、家具や、キャンピングカー専用のシート/ベッドなども自社で作ってきました。また、輸入車に関しましても、ある程度の台数を販売する見込みを立てることで、架装部分に関しての仕様決定にも注文を出しています。そのうえで、価格も抑えて作ることができるのです」
「特に輸入モデルに関してはガス検査費用が発生します。販売台数が少ないモデルではどうしてもその分の費用が都度かかり、車両価格以外の諸費用の部分で割高になることもあります。私たちは台数を見込んで輸入していますので、車両価格にガス検査費用を含んでいますので、おそらくお見積もりの段階で大きく差を感じていただけると思います」
「迷われているお客様もお見積もりをお出しして、『フジカーズさんでいいよ』と言ってくださるケースもあります。まだまだ特殊車両の部類かもしれませんが、福祉車両や、一般的な自動車の販売も手掛けております。一台当たりの利幅も圧縮することができるのも私たちの強みかもしれません。買っていただける価格設定にもこだわっています」
とはいえ、価格重視の商品企画というわけでもないので、リピーターや他社のモデルからの乗り換えも多いとのこと。