ホンダの完全子会社である本田技術研究所および大同特殊鋼、また、その完全子会社であるダイドー電子の3社は、「世界初、重希土類完全フリー ハイブリッド車(HEV)用熱間加工ネオジム磁石および駆動モーターの開発」の業績によって、第7回ものづくり日本大賞の製品・技術開発部門における経済産業大臣賞を受賞した。
ものづくり日本大賞は、日本の産業・文化の発展を支え、豊かな国民生活の形成に貢献してきた「ものづくり」を着実に継承し、さらに発展させていくため、製造・生産現場の「ものづくり」に携わっている各世代の人材のうち、特に優秀と認められる人材を表彰するもので、経済産業省、国土交通省、厚生労働省、文部科学省の4省が連携し、平成17年の創設後、隔年で開催されている。
今回の選考では、独自の熱間加工法により、高保磁力、高耐熱性を有する重希土類完全フリーのネオジム磁石を開発し、世界で初めて量産化を実現したこと。さらに、その材料技術に加え、駆動時の磁石への負荷を軽減するモーター設計技術の両面からのアプローチにより、従来と同等性能のハイブリッド車用駆動モーターを重希土類完全フリー磁石で実現したことが評価され、受賞に至ったという。
世界で初めて実用化されたこの技術は、ホンダのハイブリッド車で2016年9月に販売された『フリード』をはじめ、2017年発売の『フィット』、『グレイス』、『シャトル』の各ハイブリッド車、そして、今月中旬にマイナーモデルチェンジし発売する『ヴェゼル』のハイブリッド車にも搭載され、今後も車種を拡大していく予定だ。