トヨタ、TNGAパワートレインの導入を加速…主力エンジンやギヤ発進CVTなど5技術発表

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トヨタ ギヤ発進機構の新開発CVT
トヨタ ギヤ発進機構の新開発CVT 全 4 枚 拡大写真

トヨタ自動車は2月26日、エンジンや変速機などパワートレインの新開発機構5点を発表した。いずれも新しい開発手法であるTNGA(トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー)に基づくもので、今春から順次、搭載車を発売する。

新開発の変速機はCVT(無段変速機)と6速MT(手動変速機)の2機種で、CVTは発進時にギヤ(歯車)を使って駆動するという世界初の機構を採用した。ベルトで動力を伝達するCVTでは、発進時の加速応答性や伝達効率が悪くなるという難点がある。新機構のCVTではギヤ駆動による力強い加速と、伝達効率の向上による6%の燃費性能改善(現行機比)を実現したという。

一方の6速MTは設計の見直しなどで同社の従来の同クラス機種より7kg(約15%)の質量削減とサイズのコンパクト化を図り、伝達効率は世界トップクラスに高めたとしている。主としてMTのニーズが高い欧州や新興諸国に投入する。

エンジンは量的にもグローバルで主力機種となる2リットルの直噴4気筒ガソリンエンジンを全面的に刷新、高速燃焼技術の導入やエネルギーロスの改良などにより燃焼効率を世界トップレベルの40~41%までに高めた。このエンジンはハイブリッド車(HV)にも使うことにしており、「2リットルHVシステム」の刷新にもつなげる。

以上の4機構に加え、今回は世界的なSUV人気でニーズも高まっている新型4WDシステムも公表した。いずれも世界では初の実用化となる後輪の駆動力を左右で独立制御する新機構や、2WDと4WDを自動で切り替える新機構を採用。悪路走破性と燃費性能の向上を同時に実現したという。

東京本社で開いた発表会で、「パワートレーン製品企画部」の山形光正チーフエンジニアは「当社は2030年には販売の半数以上を電動車とする方針だが、その時点でも90%の車両には内燃機関を使う。CO2の排出量削減にはエンジンや変速機などパワートレイン全体の改善で燃費性能を向上させる必要がある」と、強調した。

トヨタは16年末に、21年までの5年間でTNGAに基づく19機種のパワートレインを集中導入する計画を公表していたが、今回発表分により累計で11機種が揃うことになった。

《池原照雄》

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