すっかり記憶から薄れてしまったが、2016年10月にヤマハ発動機とホンダは、排気量50ccの原付バイクについての協業を発表している。
二輪国内メーカーの両雄が明かしたのは、ガラパゴス化した50cc市場のエンジンバイク、電動バイクを含めた業務提携。特に世間を驚かせたのが、原付バイクのOEM供給というものだった。電動バイクの共同開発やOEM供給の時期は明記されなかったが、エンジンバイクのOEM供給については2018年と明記された。つまり今だ。そんな中で2018年の大阪・東京モーターサイクルショーの開催が迫っている。
ヤマハ発動機の販売会社であるヤマハ発動機販売が2月中旬に発表したモーターサイクルショー関連のリリースによると、ヤマハブースの展示車両は31台。そのコンパクトスクーターコーナーには、『マジェスティS』、『シグナスX SR』に混じって『ジョグ』、『ビーノ』の展示があると紹介されている。
再び2016年の協業に戻ると、そこでヤマハがホンダからエンジンバイクのOEM供給を受けるとして名前が挙がっているのが、ジョグとビーノに該当するモデル。そこには「ホンダが生産・販売を行う日本市場向け50cc原付スクーター『タクト』、『ジョルノ』をベースとしたモデルを、2018年中の開始を目標に、ヤマハへOEM供給する」とある。それがジョグとビーノだ。
果たして、大阪・東京モーターサイクルショーに展示されるのは、この協業モデルなのか。それともヤマハ最後の50cc原付モデルなのか。開催日も間近となる中だが、なぜかヤマハ広報担当者の反応は重い。
「協業の発表では2018年中となっていて、現時点で回答できることはありません」「展示される車両は、最新のものとは限りません」(ヤマハ発動機販売MC事業部)
確かにジョグでいえば、昨年1月にカラーリングを一新、7月にはMotoGPエディションの限定モデルを発売するなど堅調。モーターサイクルショーで登場するモデルが何かは未知数だ。何が出るのか、それは会場で見届けるしかないのかもしれない。