クロスオーバーでの“中ヌケ”を防ごう[サウンドチューニング大辞典]

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ツィーターの取り付け例。製作ショップ:ガレージショウエイ(高知県)。
ツィーターの取り付け例。製作ショップ:ガレージショウエイ(高知県)。 全 1 枚 拡大写真

カーオーディオの音の良し悪しを左右する重要項目の1つである、「サウンドチューニング」について解説している当コーナー。現在は、「クロスオーバー」をテーマにお届けしている。今回も、フロント2ウェイスピーカーに対する調整方法を解説していく。

これまで、「付属のパッシブクロスオーバーネットワークの値を参考にすること」と、「スピーカーユニットの能力の限界を見極めること」について説明してきた。そうして“基準値”と“限界値”を把握し、次にはいよいよそれらを踏まえながら、“ベスト”を探る段階へと踏み込んでいこう。

なお実際のところ「クロスオーバー」調整は、なかなかにデリケートな調整項目だ。ケアする項目がいろいろとあり、それらを総合的にコントロールする必要があるからだ。

ケアする項目とは、“カットオフ周波数”と“スロープ”に加えて、“レベル”と“位相”、以上の計4項目だ。

具体的な解説に進んでいこう。まずは、注意すべきことを考えていく。注意すべきことの代表格と言えば、「中ヌケ」だ。クルマの中では、ツィーターとミッドウーファーの取り付け位置が離れがちだ。特に、ミニバンのように車格が大きなクルマとなると、Aピラーに取り付けたツィーターと、ドアに取り付けるミッドウーファーとが大きく離れる。このような状況では特に、“クロスポイント”周辺の音の「中ヌケ」が起こり得る。

「中ヌケ」に対処するためには、“スロープ”を緩やかにするのも1つの手だ。“カットオフ周波数”付近の音が薄くなっていると感じられたら、“スロープ”を緩やかにしてみよう。

それでもまだ「中ヌケ」状態が改善されなかったら、「カットオフ周波数を飛び越えて設定する」という手を試してみてもいいだろう。例えば、ツィーターの“カットオフ周波数”を3.15kHzに設定し、ミッドウーファーの“カットオフ周波数”は、それを飛び越えて4kHzに設定する、というやり方もあるのだ。

今週はここまでとさせていただく。次回も、フロントスピーカー」においての「クロスオーバー調整」の方法についての解説を続行する。お楽しみに。

【サウンドチューニング大辞典】第2章「クロスオーバー」その10「“中ヌケ”を防ごう!」

《太田祥三》

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