トヨタ、TNGAコンセプトSUVの『C-HR / イゾア』を中国発表…2リットルエンジン+CVTを搭載

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不可能の経験は可能を生む、ということわざ
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トヨタは4月24日、TNGAコンセプトおよび中国で販売予定の『C-HR』、『イゾア』(C-HRと販売チャネル違いの同一車種)の発表会を、北京市内において開催した。

中国市場に向けて、プラットフォームとしてのTNGAを訴求するとともに、TNGAに基づいた最初のSUVであるC-HRをアピールした。発表会は北京オリンピック公園内のホールで開催され、中国国内および海外から数百人規模のメディア関係者が集まった。

豪華なプレゼンテーション映像から始まり、次いでトヨタ自動車中国事務所総代表で専務役員の小林一弘氏が登場した。小林氏は、中国市場の進展の早さはトヨタにとってのチャンスだと語った。

「私が中国に赴任して6年目、ここで感じるのはスピード感だ。自動車も急速に変化しつつあり、100年に1度の変革期に突入した。環境はかつてないスピードで変化している。メーカー間で優勝劣敗が鮮明になり、ブランドの淘汰が加速している」

「NEV規制(販売台数の10%を新エネ車=EV/PHV/FCVにするという)に対して、新エネ車のシフトが進み、他の先進国を追い越す勢いで進展している。自動運転やコネクテッドカーも同様だ。中国トヨタでは、ハイスピードな変化を自らを変革するチャンスととらえている」

そしてTNGAの本格展開について説明した。中国市場においては、昨年の『カムリ』で最初のTNGA車種を投入し、今回のC-HR/IZOAで2車種目、SUVとしては最初の車種となる。

「TNGAのSUVとして、広汽トヨタからC-HR、一汽トヨタからはIZOAを発売する。TNGA車種の導入をきっかけに、スピード感ある中国で事業を加速していきたい」

つづいてチーフエンジニアの鈴木啓友氏が登場し、C-HR/IZOAについて詳しく紹介した。

まず鈴木氏は、すでにC-HRを展開している地域で得ている評価を明らかにした。「昨年来、C-HRは欧米でもハンドリングやスタイリングで好評を得ている。中国においても、広州モーターショーで発表して以来、話題になっている。TNGA概念に基づき、デザイン、走り、安全性を大幅に向上させた。グラマラスで独創的なデザイン、気持ちいい走りを実現したいままでにないクロスオーバーだ」

またC-HR/IZOAのパワートレインは、2リットルガソリンエンジンとCVTの組み合わせとなることを明かした。

「スタイリングは逞しくスピード感にあふれる個性的なスタイルで、ダイヤモンドをモチーフに、リフトアップされ上下に薄いボディはスピード感を現している。また走りについては、ドライバーが思いのままに安心して気持ちよく運転できるよう、レスポンスとリニアリティ、そして常に一貫した応答が得られるコンシステンシーを実現した。そして、TNGA概念の新規エンジンとトランスミッションとして、2リットルダイナミックフォースエンジンとダイナミックシフトCVTを導入した。中国のトヨタ車で初搭載となるコンポーネントだ」

またTNGAの特徴である操縦安定性についてもアピールした。

「TNGAによる新たな骨格と接合技術により、優れた操縦安定性を実現した。リアサスペンションは、TNGAとして新たに開発したダブルウィッシュボーンで、路面をしっかりとらえる安定した走りを提供する。また、前後サスペンションに高性能ダンパーを、リアにはトヨタ初となる発泡ウレタンアッパーサポートを採用した」

最後に鈴木氏は、C-HR / イゾアの安全性について、「パッシブセーフティにおいては、最新のGOAを採用した。超ハイテン鋼を最適配置し、正面衝突だけでなくあらゆる事故を想定した実安全の向上を目指した。アクティブセーフティについては、上級グレードにトヨタセーフティーセンスを導入した」と説明し、説明を締めくくった。

《佐藤耕一》

日本自動車ジャーナリスト協会会員 佐藤耕一

自動車メディアの副編集長として活動したのち、IT企業にて自動車メーカー・サプライヤー向けのビジネス開発を経験し、のち独立。EV・電動車やCASE領域を中心に活動中。日本自動車ジャーナリスト協会会員

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