ヤマハ発動機は、市販エンデューロレーサー『YZ450FX』をフルモデルチェンジ、2019年モデルとして8月28日より発売する。
新型YZ450FXは、市販モトクロッサーのハイエンドモデル『YZ450F』をベースに、エンデューロレースでの表彰台を狙うモデルとして開発した。
新型モデルは、YZ450Fと同一のバイラテラルビームフレームを採用し、懸架の締結部の剛性をチューニングすることで、しなやかな剛性バランスを実現。良好な接地感と軽快なハンドリング、ギャップ走行時のダイレクトな路面状況の把握を可能にした。またフロントサスペンションはアウターチューブをYZ450Fと同一パーツとし、良好な接地感に貢献。シリンダー径も従来モデルの24mmから25mmに拡大しオイル流量を増加させた。リアサスペンションも、高い疲労強度をもつコイルを採用。これらにより、車両重量は、2018年モデル比約3kgの軽量化を実現した。
パワーユニットは、YZ450Fのエンジンをベースとして、エンデューロでの走破性・扱いやすさを照準に合わせて開発した。吸気系と、FI・点火マップを専用にセッティングすることで、レースで必要な扱い易さ、高回転域で力強く伸び続けるパワー特性、良好なオーバーレブ特性を実現。また、セルスターターの電源はYZ450F同様、軽量なリチウムイオンバッテリーを採用している。
さらにスマートフォンなどでユーザー自身がきめ細かいエンジンセッティングを可能とする新パワーチューナーを搭載する。エンジンマップを格子で示す「スロットル開度(%)」「回転数(r/min)」のポイントは、従来モデルの3×3から4×4に細分化するとともに、わかり易くビジュアルで表示し、各ポイントに設定できる値も任意で選択可能。それにより、狙いの回転域でのきめ細かなセッティングが可能となった。
ハンドル左側には、エンジンマップの切り替えが可能な「モードスイッチ」を用意。2ndマップはSTDマップに対して、ウッズやテクニカルな低速セクションでの扱い易さ・走破性を重視したセッティングを施している。また、STDマップ、2ndマップそれぞれに対して、パワーチューナーで好みに合わせたエンジンセッティングもできる。
さらに、マス集中化を図りながら8.2リットルの容量を備える樹脂製燃料タンクや、プロテクション性に優れる新形状の樹脂製アンダーガードを搭載する。
なお、下位モデルの『YZ250FX』『YZ250X』『YZ125X』については、YZ450FXとのリレーションを図ったカラー&グラフィックデザインを採用し、2019年モデルとして、同じく8月28日より発売する。
価格はYZ450FXが105万8400円、YZ250FXが81万円、YZ250Xが73万4400円、YZ125Xが62万6400円。ヤマハオフロードコンペティションモデル正規取扱店にて、6月7日から12月9日の期間限定で予約を受け付ける。