KTCは6月20日、あらゆるものづくりの現場でトレーサビリティを実現するシステム「TRASAS(トレサス)」シリーズをリリースすると発表した。
近年、ものづくりの現場や工場のインフラ整備など、多様な業界で安全に対する社会的要求が高まっている。さらに作業従事者の多様化や働き方改革実現のため、作業の効率化も求められている。KTCはこれらのニーズに応えるべく、曖昧な「作業」から脱却し、作業の履歴を自動的に「記録・管理・分析」するトレサスシリーズをリリースする。TRASASは「TRAceability Sensing and Analysis System」の意で、工具や測定具にセンシングの要素を取り込み、その測定データをデバイスに送信。作業履歴を自動的に「記録・管理・分析」できるシステムだ。
KTCはシリーズ第1弾として、自動車整備工場の点検・記録業務における工場全体の「安全」「快適」「能率・効率」を向上させる「TRASAS for AUTO」シリーズ、既存の工具に装着することで、作業トレーサビリティを可能にする「トルクル」シリーズをリリースする。
TRASAS for AUTOシリーズは、測定具+作業支援デバイス+システムソフトウェアからなり、測定具で測定したデータを無線でシステムソフトウェアへ転送する。ボルトを締め付ける力「トルク値」、「タイヤの溝」や「ブレーキパッドの残量」など、これまで手書きで記録簿に記入し、その後パソコンで入力していた作業を自動化。データの信頼性を向上させるとともに、作業の効率化を図る。さらに各種データを顧客管理に活用することで、顧客の満足度向上や再来店につなげるなど、自動車アフターマーケットにさらなる安全・作業品質の向上を実現する。