SUPER GTとDTM、技術規則「CLASS 1」の完成版を公開…待望の交流戦開催は早ければ2019年

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DTMとSUPER GTの交流戦、ついに実現へ。
DTMとSUPER GTの交流戦、ついに実現へ。 全 8 枚 拡大写真

23日、日本のSUPER GTとドイツのDTMが技術規則「CLASS 1」(クラス・ワン)の完成版を公開した。あわせて、早ければ2019年から両シリーズの「交流戦」をヨーロッパとアジアの双方で開催する計画であることを明らかにしている。

これらの発表は、ドイツ・ノリスリンクで開催中の今季DTM第4戦をSUPER GTのシリーズ運営団体「GTA」の坂東正明代表が訪問するかたちで、現地にて行なわれた。DTMの統括団体である「ITR」のゲルハルト・ベルガー会長が坂東代表とともに登壇、会見に臨んでいる。

DTMとSUPER GT/GT500クラスは、コスト削減や高い安全性の確保、そして自動車メーカーの参戦機会拡大を促してシリーズを興隆させることなどを目的に、技術規則(車両規則)の共通化をこれまでにも推進してきた。既に2014年から共通モノコックや共通パーツの採用が実現しており、今の時点でもDTMとGT500の車両は「CLASS 1」規則の70パーセントほどを採用したものになっているという。

「CLASS 1」規則のエンジンは2リッター4気筒ターボ。GT500は現在もこの規格を採用しており、DTMがスイッチするかたちになる。DTMマシンは2019年から「CLASS 1」規則に完全一致したものになり、GT500マシンも最近は3年に一度が基本となっているモノコック変更タイミングの2020年に完全一致。両シリーズの個性(DTMはドライバーが1車1名、SUPER GTは交代制、など)はそれぞれ残されるため、GT500マシンには必要な変更が若干加えられる。

そして、これまでも再三にわたり話題となってきた、両シリーズの「交流戦」もついに実現の方向へ。早ければ2019年からヨーロッパとアジアの双方で各1回の開催を目指すとされ、2019年開催実現の場合はその時点での車両に性能調整を施しての実施となり、2020年以降は「CLASS 1」規則に完全一致した車両での実施となる。なお、2019年開催時のレースフォーマットはDTMの競技規則に近いものとなり、ドライバー交代や給油は無しで、タイヤ4輪交換を行なうピットストップ1回義務ありのスプリントレースになる予定。

1980~90年代のF1でフェラーリやマクラーレン・ホンダを駆り大活躍、鈴鹿F1初回優勝者でもあるベルガー会長は「DTMとSUPER GTの最終目標である”共同でのレース開催“に向け、非常に大きな一歩を踏み出したことを大変うれしく思っております」とコメント。

坂東代表は「昨年、日本とドイツの両国で実施したデモンストレーション走行を成功裏に終えたことからもわかるように、私たちのコラボレーションは深化しています」と話し、実現が近づいた交流戦について「このイベントが両国、そして世界のモータースポーツファンを熱狂させることと、今後SUPER GTとDTMの両シリーズがともに発展していくことを強く信じています」と力強く語っている。

ついに実現へと向かう、SUPER GT × DTMの交流戦。今後の動きも注目されるところだ。

《遠藤俊幸》

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