ホンダは同社を代表するバイクである『スーパーカブ』が発売60周年になったのを記念し、8月1日に東京都港区の本社ショールームで「スーパーカブと素晴らしき仲間たち」をテーマにした特別展示イベントを始めた。
スーパーカブは1958年(昭和33年)に初代の「C100」が誕生し、2017年10月には世界での累計生産が単一名の工業製品としては前例のない1億台に到達している。現在では日本の熊本製作所を含む15か国の16拠点で生産され、160を超える国と地域で販売されている。
今回の展示イベントではスーパーカブの60周年を記念した50ccと110ccの「60周年アニバーサリー」モデル」をはじめ、同じ58年に誕生した日本の製品や建造物、サービスなどの「仲間」も、併せて現物やパネル、模型で紹介している。
これらは日清食品の「チキンラーメン」、SUBARU(スバル)の『スバル360』、エポック社の「野球盤」、東京タワーなどであり、17社が協賛して出品・展示している。いずれも、高度成長期に入った当時の日本の活力を象徴するプロダクツ群でもある。
1日に行われたオープニングセレモニーでは、国内の二輪車販売会社であるホンダモーターサイクルジャパンの加藤千明社長が「スーパーカブは高度成長期にミニマムコミューターとして大衆の足となり、ヒトとモノの移動で社会や経済に貢献してきた。日本のモノづくりの真価が問われるなか、100年後にも世界のすべての人々に生活の可能性が広がる喜びを提供することが、ホンダの使命と思っている」と挨拶した。
また、開発者らによるトークショーも開かれ、本田技術研究所・二輪R&Dセンターの川和聡デザイン開発室長は「スーパーカブは発売時にサイズやデザインなどトコトン考えられたものであり、そのうえで時代に合わせた進化を遂げてきた。私たちのアイデンティティーそのものだ」と語った。また、ホンダの元ワークスライダーである宮城光氏は、スーパーカブとともに展示された「仲間」について「幼少のころから身近に接した製品や建造物ばかり。ここに昭和、平成の日本を支えてきたものが一堂に集まっている」と話した。展示は8月24日まで。
ホンダは、『スーパーカブ』誕生60周年を記念した特別カラーの「スーパーカ…