「デリカ、愛してますから!」デリカD:5 オーナー家族ら、泥まみれのオフロード体験に笑顔

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三菱自動車が開催した『デリカD:5』オーナー向けイベント『PLAY THE NATURE!TOUR「クルマの学校 ラフロード篇」』
三菱自動車が開催した『デリカD:5』オーナー向けイベント『PLAY THE NATURE!TOUR「クルマの学校 ラフロード篇」』 全 100 枚 拡大写真

唯一無二の三菱『デリカD:5』


三菱自動車の主力モデル『デリカD:5』は、発売から10年が経つ今も多くのファンに支持され続けている。スライドドアを持つ3列シートミニバンでありながら、三菱のSUVが持つ走破性を兼ね備えているという点では唯一無二の存在だ。どこか無骨でありながら普遍的なデザインも売りのひとつかもしれない。

しかし、デリカD:5が支持される理由には、そうした性能や実用性の高さとは別の何かがあるように思える。これまでもオーナーの話を聞く機会が何度かあったが、その多くがデリカD:5(あるいは歴代デリカ)を乗り継いでいるリピーターだった。なぜ再びデリカD:5を選ぶのか。今も月販1000台近くを売り続けるデリカD:5の魅力とは。

三菱自動車が開催したデリカD:5オーナー向けイベント『PLAY THE NATURE!TOUR「クルマの学校 ラフロード篇」』で、その理由を探った。

クルマの学校とは


「クルマの学校」は、三菱が1995年から開催し続けているオーナー向けイベント。運転初心者を対象に、車庫入れなど運転の基礎を、体験型プログラムで楽しみながら学ぶことができるのが特徴だ。年々規模を拡大し、中級・上級者向けのドライビングテクニック講習などもおこなう。今回の「ラフロード篇」は初級向けのプログラムを用意。デリカD:5オーナーを対象に、普段走ることができない未舗装道路での走りの楽しさ、運転技術の違いなどを体感してもらうのがねらいだ。

静岡県裾野市にあるオフロードコース「オールラウンドV裾野」に用意された特設会場には、2日間で28組のデリカD:5オーナーとその家族達が参加した。遠方からの参加者も多く、取材当日の1日目には佐賀県から来場したオーナーも。「子ども達の夏休みの思い出に」「普段走ることができない場所で走ってみたかった」など、さまざまな想いを胸に、走行体験やトークショー、プロドライバーの同乗走行やバーベキューなどを楽しんだ。

この日の開校に先立ち、熊沢祥人校長は「普段は20~30%しか出していないクルマの性能を、今日は限界まで試してください。クルマを知ってもらうこと、そして人(運転者の操作や技術)を知ってもらうこと。それがねらいです。オンリーワンのデリカD:5の他にない機能、走りのよさ、すばらしさを体感してほしい」と話した。

デリカD:5の底力を体感


あいにく、前日から降り続いた雨の影響でコースはぬかるんだ泥の状態となったが、バッドコンディションこそデリカの本領発揮、とばかりに、かえって特別な体験ができることを参加者たちは喜んでいる様子だった。プログラムは「ラフロード初級クラス」と「フラットダート体験クラス」の2講座を受講したあと、学んだ技術を生かした「ミニオートテスト(タイムアタック)」をおこなうというもの。もちろん、すべて参加者たちがハンドルを握っておこなう。

「ラフロード初級クラス」では、ぬかるんだ状態の急勾配を上り下りする際の運転方法や、スタックした際の脱出方法などを実践しながら体感。特に難しい操作をせずとも段差を乗り越えてしまったり、片輪が浮いた状態でもスタックから脱出するなど、デリカD:5が持つ4WD性能に驚きの声が上がっていた。

「フラットダート体験クラス」では、コース上に設置されたパイロンを避けながら進むスラローム走行や、泥道での急ブレーキ体験などを通じて、悪路での走行の難しさにオーナー達は四苦八苦。助手席に乗るプロドライバーにアドバイスを受けながらも「こんなに思い通りにいかないとは」「アクセルを思いっきり踏んでいい時と、そうでない時の見極めが難しい」「2WDでは進むこともできないなんて」など、様々な気付きがあったようだ。

そして「ミニオートテスト」では、スラロームやターン、車庫入れも組み込まれたオリジナルコースでのタイムアタックに挑戦。パリダカでパジェロやデリカを駆った増岡浩選手がデモンストレーションで叩き出した1分13秒という記録に挑んだ。

パイロンに触れてしまうと+5秒というペナルティが設けられたことで、タイムアタックは白熱。焦るとアクセルを踏み込みがちになってしまい、コースを大きく外れタイムを落としてしまう。増岡選手からは「ハンドルを早く戻すことを意識して」などのアドバイスも。ハンドルを握るお父さんたちは、家族や観戦する参加者たちの歓声に応えるべく、泥まみれで悪戦苦闘を繰り広げた。

「デリカ、愛してますから!」


プログラムを体験してクルマから降りてくる参加者たちは皆、笑顔だったのが印象的だった。愛知県から家族5人で参加した佐々木さんファミリーは、デリカ歴10年。それでも普段とは違う場所での走行に大興奮。デリカD:5の隠された実力に驚きならがも、旦那さん以上に奥さんの方が夢中に。「せっかくだから運転しないとと思って。とにかく楽しいです!」とコメントしてくれた。

歴代デリカを乗り継いだり、一度手放しても「やっぱりデリカじゃなきゃダメだ」と再びオーナーになった家族の声も多く聞かれた。デリカ歴20年という栗原さんファミリーは、こんなエピソードも語ってくれた。

「2年前に箱根で大雪が降りましたよね。その時、デリカで家族旅行に行っていたんですけど、朝起きたらもう20cm以上積もってて。帰れないかな、と思ったけど普通に走れちゃいましたね。たくさんのクルマが立ち往生しているなか、他のデリカもスイスイ走れてましたよ。(大涌谷の)黒玉子も食べに行こうとなって、そこまでも平気で行けたんですが…さすがにお店がやってませんでしたね(笑)」

そう語るお父さんの横で「うん、うん」と頷くお嬢さん。タイムアタックでは2列目シートからハンドルを握るお父さんに「ハンドルは早く戻さないと!」「あそこはアクセルを踏み込んで」など檄を飛ばしていた彼女だが、実はペーパードライバーだとか。それでもデリカD:5には並々ならぬ思い入れがあるようで、「どんな状況でも、安心してどこでも行けちゃう。他のクルマじゃこうはいきませんよね」とその魅力を熱く語ってくれた。あまりの熱い話ぶりに、「どうしてそこまで?」と尋ねると返ってきた答えはこうだ。「だって、デリカ、愛してますから!」。

「家族」のクルマ


デリカD:5が愛される理由、そのキーワードは「家族」なのかもしれない。家族を運ぶ、家族の空間。そしてどんな状況、走行環境でも、家まで帰ることができるという安心。そもそもデリカD:5もオーナーファミリーにとってはかけがえのない家族の一員であるから、長く愛され、乗り続けられるのだろう。

増岡選手は、「路面状況が悪くなるほど、デリカD:5は力を発揮します。だけど、クルマの力を100%引き出すのはドライバーの仕事なんです。だから限界を知って、楽しいカーライフを送ってほしいというのがクルマの学校の想いです」

「ラリーでもそうですが、いつどんな時でも、最終目的地に無事にたどり着くのが大事。それができるのが三菱のクルマです。デリカD:5は守備範囲がものすごく広い。デリカD:5でたくさんの家族の思い出を作ってください。そして次もまたデリカに!」と締めくくった。

2019年までに新型が投入されることが明らかになっているデリカD:5。だが、現行モデルへの「デリカ愛」の火もまだしばらく消えることはなさそうだ。

《宮崎壮人》

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