JR東日本やJR西日本でも新幹線のセキュリティを向上へ…JR東日本は座面の構造も見直し

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JR東日本の新幹線に導入されるグループ通話システムのイメージ。運転士、車掌、車内販売アテンダント、グランクラスアテンダント、指令員との間で、同時に3人以上の情報共有が可能となる。
JR東日本の新幹線に導入されるグループ通話システムのイメージ。運転士、車掌、車内販売アテンダント、グランクラスアテンダント、指令員との間で、同時に3人以上の情報共有が可能となる。 全 1 枚 拡大写真

JR東日本は9月4日、新幹線におけるセキュリティ向上の新たな取組みを発表した。

それによると、12月末までに順次、医師を支援する医療器具の配備を1編成あたり1カ所から3カ所に拡充。新たに応急救護品を1編成あたり3カ所に配備するとしている。

一方、不審者への対応策としては、乗務員や駅係員、警備員へ防犯・護身用具を順次配備。車内には防護盾や防刃ベスト、防刃手袋、警戒杖を備え、乗務員にはフラッシュライトや催涙スプレーを携行させる。また駅には在来線の主要駅も含めて、刺又(さすまた)や防刃ベスト、催涙スプレーが備えられる。これらも12月末までに完了させる。

また、10月からは乗務員やアテンダントの情報共有と連携強化を図るため、スマートフォンやタブレット端末を活用したグループ通話システムの使用を順次開始する。車内防犯カメラで得られた画像を車両から指令へ送信する機能の導入も検討されることになっており、9月からは乗務員用のタブレット端末を使った画像伝送を開始するとしている。

このほか、座席の座面部分の固定方法が見直され、2019年3月末まで約120編成の普通車車端部の座席1列分に対して脱着できる構造とする。新幹線の座面はスライド式となっているため、取外ししにくい構造となっていた。

なお、新幹線に対する同様のセキュリティ向上への取組みは、東海道新幹線を運営するJR東海が7月から開始。山陽新幹線を運営するJR西日本からも9月3日に発表されている。

JR西日本では、9月1日以降警備員が乗務する列車の本数を増やしているほか、JR東日本と同様、医療や防護の装備を充実させるが、こちらは準備ができ次第順次実施するとしている。

《佐藤正樹(キハユニ工房)》

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