【SUPER GT】GT500クラスのNSX、第6戦で「車重+10kg」に…F1との2冠狙うバトンに試練?

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#100 NSX(山本尚貴&J.バトン)
#100 NSX(山本尚貴&J.バトン) 全 5 枚 拡大写真

SUPER GTのシリーズ運営団体GTAは3日、今季第6戦の「参加条件」を発表。そのなかでGT500クラスのNSX勢が「車重+10kg」となることが明らかになった。

現在、SUPER GTのGT500クラスにはレクサス「LC500」、日産「GT-R NISMO GT500」、ホンダ「NSX-GT」の3車種、計15台が参戦している。いずれも、いわゆる“2017年規定”に基づいて開発されたマシンだが、FRのLC500とGT-Rが17年開幕戦から車重(競技車両最低重量)1020kgと決められていたのに対し、ミッドシップ(MR)のNSXは当初1049kgとされていた。これが17年第3戦から1034kgとなり、今回、今季第6戦では1044kgに改められたもの。

FRであることを基本とする現在のGT500のマシン規定では、特例的にミッドシップとしているNSXには一般的な意味でのミッドシップの優位性は得にくいともいわれている。17年第3戦を前にしての減量措置について、GTA側は当時、必ずしもミッドシップハンデの直接的な見直しではない、との旨を表明していたが、苦戦中だったNSX勢に“性能調整”を施すうえで、NSXだけが抱える特殊性が考慮された面もまた、確実にあったようだ。

NSXは昨季後半に2勝。そして今季は第5戦までで2勝をあげている。もちろん勝利数増加傾向には他の要因も複雑に絡み合って寄与しているが、今季中盤からパドックでは「そろそろNSXは重くされるはず」という噂が聞かれるようになっていた。

今季のNSX勢では、09年F1王者ジェンソン・バトンが自身初のSUPER GTフル参戦、ホンダのエース・山本尚貴とのコンビで#100 RAYBRIG NSX-GTを駆り、目下NSX勢トップのGT500ドライバーズランク3位(2位タイ)につけている。F1との“2冠”を目指すバトンに、今回の「+10kg」は試練となる可能性もあるだろう。

なお、SUPER GTには獲得ドライバーズポイント連動のウエイトハンデもあり、第6戦までは総得点×2kg。バトン&山本は40点×2kgの80kgハンデなので、第6戦での単純換算車重は1044+80=1124kgになる(GT500クラスはウエイトハンデが50kgを超えた場合、一部を燃料流量リストリクターによる調整に段階的に振りかえ)。

LC500とGT-Rに対するNSXの“増量分”は、17年序盤の29kgから14kg、そして24kgという経過を辿った。当初よりはまだ5kg軽いが、これまで(今季第5戦まで)よりも10kg重くなるNSX勢。戦闘力にどんな影響が出るのか、出ないのか、注目されるところだ。SUPER GT第6戦は宮城県のスポーツランドSUGOで15~16日に開催される。

《遠藤俊幸》

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