【SUPER GT 第6戦】山本尚貴&ジェンソン・バトン組NSXが今季初ポールを獲得…GT300クラスはBRZが予選首位

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GT500のポールを獲得した山本とバトン(中央は高橋国光監督)。
GT500のポールを獲得した山本とバトン(中央は高橋国光監督)。 全 16 枚 拡大写真

15日、SUPER GT第6戦の公式予選が宮城県のスポーツランドSUGOで行なわれ、GT500クラスでは山本尚貴&ジェンソン・バトンのRAYBRIG NSX-GTが今季初のポールポジションを獲得した。GT300クラスはスバルBRZの井口卓人&山内英輝が予選トップ。

残すは今回を含めて3レース、2018年のSUPER GTもクライマックスへと近づいてきた。獲得ドライバーズポイント連動のウエイトハンデは今回までが総得点×2kgの原則で、多くのマシンにとってここが年間最大ウエイトラウンドになる(GT500クラスは50kgを超えた場合、燃料流量リストリクターによる調整への段階的一部振りかえも併用。両クラスとも“実行上限”は100kg)。

今大会を前にGT500クラスのホンダNSX勢は「車重+10kg」となっており(既報)、この影響も注目されるところ。また、コース幅が狭く1周の距離も短いSUGOでは決勝の最大出走枠(43台)が今季の年間エントリー台数(GT500クラス15台+GT300クラス29台=44台)より少ないため、GT300クラスでは事前にエントリーが28台に絞られ、なおかつ予選Q1が2組に分割されての実施になっている。

天候微妙だったこの日のSUGOだが、予選時は明確な雨の降りはなかった模様で、路面もQ1開始当初は午前中の雨によるウエット部分が残っていたものの、やがて完全ドライへと推移していった。

GT500クラスでは、ホンダ勢が“増量”をものともしない予選結果を得る。参戦5台中4台が上位8台で争うQ2に残り、最終的に予選1-3-4-5と上位寡占。そしてポールポジションを獲得したのは、ホンダのエースと元F1王者の今季新コンビが駆る#100 RAYBRIG NSX-GT(山本尚貴&J.バトン/タイヤはブリヂストン=BS)だった。

#100 NSXはバトンがQ1を3位で突破、Q2では山本が1分10秒248をマークし、上位3台がコースレコードで0.104秒差という接戦を制して、今季初ポール、コンビ初ポールを獲得した。

山本が僚友の“新人”を讃える。「JB(バトン)はドライでの予選アタックが(朝のフリー走行が途中から雨だったため)経験できていなかったのに、見事にQ1を突破してくれました。今日はそれに尽きると思います」。バトンもまた、「ナオキならQ2で『やってくれる』と信じていた」とチームリーダーへの信頼を語る。そして両者とも、80kg相当ハンデに10kg増量という厳しい状況下でも速いマシンを仕立ててくれた「チームとホンダに感謝」。

#100 NSXは前戦終了時、ドライバーズポイントランク2位タイで首位とは7点差だった。ポール得点を追加し、これで6点差の単独2位。明日の決勝、展開次第ではここでの“首位獲り”も視界に入ってきている。

予選2位には日産勢の#12 カルソニック IMPUL GT-R(佐々木大樹&J.マーデンボロー/BS)が入り、ホンダの1~2列目独占を阻止。予選3~5位には#8 ARTA NSX-GT(野尻智紀&伊沢拓也/BS)、#17 KEIHIN NSX-GT(塚越広大&小暮卓史/BS)、#16 MOTUL MUGEN NSX-GT(武藤英紀&中嶋大祐/ヨコハマ=YH)の順でホンダ勢が並んだ。レクサス勢最上位は6位の#19 WedsSport ADVAN LC500(国本雄資&山下健太/YH)。

現在ポイント首位、94kg相当ハンデの#1 KeePer TOM'S LC500(平川亮&N.キャシディ/BS)は予選9位。今季1勝している#39 DENSO KOBELCO SARD LC500(H.コバライネン&小林可夢偉/BS)はQ1でコバライネンがコースアウト、赤旗中断の原因になったため、タイム抹消となっている(予選15位扱いの見込み)。

GT300クラスでは、#61 SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人&山内英輝/ダンロップ=DL)が今季初ポールを獲得した。今季はトラブル等もあり決勝で悔しい展開が多い印象の#61 BRZだが、井口と山内は「チーム全体で(逆襲への)準備はしっかりできています」と口を揃え、明日の今季初優勝達成に向け、強い意気込みを示している。

#61 BRZを追うGT300クラス予選2~6位は以下の通り。

2位 #25 HOPPY 86 MC(松井孝允&坪井翔/YH)

3位 #9 GULF NAC PORSCHE 911(久保凛太郎&石川京侍/YH)

4位 #5 マッハ車検 MC86 Y's distraction(坂口夏月&平木湧也/YH)

5位 #10 GAINER TANAX triple a GT-R(星野一樹&吉田広樹/YH)

6位 #21 Hitotsuyama Audi R8 LMS(R.ライアン&富田竜一郎/DL)

なお、ハンデが上限100kg(数値上は102kg)に達しているドライバーズポイントリーダーの#55 ARTA BMW M6 GT3(高木真一&S.ウォーキンショー/BS)は予選23位だった。

決勝300kmレース(81周)は、明日16日の午後2時にパレードラップ開始予定。例年、いろいろな出来事が起きがちなSUGOが舞台で、天候にも読み切れないところがあるだけに、一切の予断を許さぬ“劇闘”が待っているかもしれない。

《遠藤俊幸》

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