アウディ初の市販EV『e-tron』発表…408hp、航続400km以上

エコカー EV
アウディ e-tron
アウディ e-tron 全 13 枚 拡大写真

アウディ(Audi)は9月18日、ブランド初の市販EV、アウディ『e-tron』(Audi e-tron)を米国カリフォルニア州ロサンゼルスで初公開した。

アウディe-tronは、アウディのラグジュアリーモデルと同等のスペースと快適性を備えた電動SUV。5名の乗員とその荷物を積載することが可能。長距離ドライブに対応する航続と、幅広い充電方法を用意する実用性の高いEVとなる。

e-tronの駆動方式は、電動4WDの「クワトロ」。バッテリーはリチウムイオンで、蓄電容量は95kWhと大容量。この効果もあり、1回の充電での航続は、欧州仕様の場合、最大で400km以上(WLTPドライビングモード)の性能を備える。またe-tronは、市販車としては初めて最大150kWで急速充電を行うことが可能。これにより、およそ30分で充電を行える。

e-tronにはモーターが2個搭載され、最大出力360hp、最大トルク57.2kgmを発生する。最高速はリミッターにより、200km/hに抑えられる。またe-tronには、ブーストモードを採用。これはSモードでアクセルをフルに踏み込んだ際、最大8秒間、モーターのパワーを引き上げることが可能なもの。この時、最大出力は408hp、最大トルクは67.7kgmに向上する。この効果で、0~100km/h加速は5.7秒の性能を実現する。

アウディe-tronの新開発のブレーキ制御システムは、2個のモーターと連動して、ブレーキの際のエネルギーを高効率に回収するシステム。アウディe-tronは多くの走行シーンにおいて、アクセルペダルのオン/オフで、加減速をコントロールすることができる。

ドライバーはステアリングホイールのパドルを使用して、3段階で減速レベルを選択できる。最も弱い減速レベルでは、ドライバーがアクセルペダルを離せば、惰性で走行。最も強い減速レベルでは、速度を大きくスローダウンできる。

通常のブレーキは、ドライバーがブレーキペダルを用いて、0.3gを超える急減速が必要な時のみ作動。新開発の電気油圧式ブレーキ制御システムが、非常に迅速に作動する。アウディによると、電気油圧式ブレーキ制御システムは、量産EVとしては世界初という。

e-tronは走行状況に応じて、電気油圧式ブレーキ制御システムが、モーターによるブレーキ、通常のブレーキ、またはその2つの組み合わせを使用して減速するかどうか、個々のアクスルごとに電気的に決定する。ブレーキペダルは油圧システムから独立。モーターによるブレーキから、通常のブレーキへの移行は滑らかに行われる。

e-tronには、最新のアウディのデジタルコクピット「アウディバーチャルコックピット」を採用。初設定の「バーチャルエクステリアミラー」用のモニターを、両サイドのドア部分に設置。ドライバー正面にひとつ、センターコンソールに2つ、左右のドアに2つの合計5つのモニターが配置される空間になる。

アウディe-tronの最新の先進運転支援システムのひとつが、加減速の予測システム。このシステムは、レーダーセンサー、カメラ画像、ナビゲーションデータなどの「Car-to-X」情報を使用して、交通状況やルートを分析するもの。Car-to-Xは、他車から得られた情報を元に、リアルタイムの交通情報などを車両に配信するシステム。

標準装備される効率アシストを含め、数多くのアシスタントシステムを採用。アウディバーチャルコックピットに表示される走行に関する予測的なヒントと自動回生機能が経済的な走行を支援し、交通環境とルートの状況を検出する。効率アシストを、アダプティブクルーズアシストと組み合わせることによって、車両を予測的に加減速させることもできる、としている。

《森脇稔》

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