フロントスピーカー、どう鳴らす?…シンフォニ/クワトロリゴ研究

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シンフォニ/クワトロリゴ・グランディオソ オーパス シリーズ
シンフォニ/クワトロリゴ・グランディオソ オーパス シリーズ 全 9 枚 拡大写真

カーオーディオの音を良くしたいと考えるなら、スピーカー交換がおすすめだ。フロントスピーカーに何を使い、どう鳴らすかで、仕上がりの音の質は大きく変わる。当特集では、それをしようとするときの参考となるように、選び方とシステム構築術を解説してきた。

今回は、イタリア発のカーオーディオブランド、「Sinfoni/QUARTORIGO(シンフォニ/クワトロリゴ)のラインナップ研究をお届けする。

■“for music lovers”をスローガンに、音に対する真摯な姿勢を前面に打ち出す。

「Sinfoni/QUARTORIGO」は、比較的に新しめなカーオーディオ専業メーカーだ。設立されたのは1997年。本拠をイタリア中部のマチェラタに置いている。なお、現在の正式なブランド名は「QUARTORIGO」だ。一昨年にそれまでの「Sinfoni」から「QUARTORIGO」へと名称変更が成されている。ただし「Sinfoni」が定着していることもあり、日本では今のところ新旧のブランド名が並記されている、というわけなのだ。

スローガンは、“for music lovers”。この旗印の下、高級で上質な製品の数々を世に送り出し、それらは欧州を中心とする多くのHi-Fiユーザーに、広く愛用されてきた。

ちなみに、パワーアンプのフラッグシップモデルは、『ラ・プリマ シリーズ デシデリオ』という名の2chパワーアンプだ。当機の税抜価格は、なんと200万円。このようなド級のハイエンドモデルもラインナップしていることからも、高音質を徹底的に追求するメーカーであることを強く印象づけられる。

さて、そんな同社のスピーカーラインナップを、上級機から順番に紹介していこう。

まず、トップエンドに君臨するのは、『グランディオソ オーパス シリーズ』だ。当シリーズにはコンポーネントキットはなく、ツィーター、ミッドレンジ、ミッドウーファー、そして2ウェイ用のパッシブクロスオーバーネットワークがそれぞれ単品(ペア)で用意され、ラインナップが構成されている。

製品名を紹介していこう。25mmシルクドームツィーター『オーパス ツィーター』(税抜価格:32万円、ペア)、10cmミッドレンジ『オーパス ミッドレンジ』(税抜価格:38万円、ペア)、16.5cmミッドウーファー『オーパス ミッドウーファー』(税抜価格:45万円、ペア)、2ウェイ用パッシブクロスオーバーネットワーク『CF2VX』(税抜価格:20万円、ペア)、以上の4アイテムが名を連ねている。

■振動板は、カーボンにカッパー(銅)コーティングを施した豪華仕様。

この『グランディオソ オーパス シリーズ』は、さすがは旗艦シリーズだけあって高額な製品揃いとなっているが、作りもそれに見合った豪華仕様。特にミッドレンジとミッドウーファーの振動板には、カーボンにカッパー(銅)がコーティングされていて、見た目的にも至って上質。その他各所の作りを見ても、十分にコストがかけられていることを伺い知れる。

そのサウンドは、あくまでも原音忠実再生に徹していながらも、明るく華やか。人とは違うやり方でスーパーなサウンドを具現化させようと考えるならば、『グランディオソ オーパス シリーズ』にもご注目を。

そしてそれに続く2ndグレードとなるのが『テンポ スピーカー シリーズ』だ。同シリーズは5つのアイテムでラインナップが形成されている。25mmツィーター『テンポ 10』(税抜価格:10万円、ペア)、8.9cmミッドレンジ『テンポ 35』(税抜価格:15万円、ペア)、10cmミッドレンジ『テンポ 40』(税抜価格:16万5000円、ペア)、16.5cmミッドウーファー『テンポ 65』(税抜価格:18万円、ペア)、2ウェイクロスオーバー『テンポ 02』(税抜価格:8万円)、以上だ。

ミッドレンジが2種類あり、3ウェイを構成しようとするときには、2つのアプローチから好みのスピーカーレイアウトを選択可能だ。トップエンドモデルと比べてぐっとお手軽な価格設定となっている当シリーズ。「Sinfoni/QUARTORIGO」の良さを現実的な価格で手にしたいと思ったら、当シリーズが格好のターゲットとなる。

なお、当シリーズをベースとした、ブランド創立20周年記念限定スピーカー『20th Anniversary Limited Edition』(税抜価格:25万円)も存在している。特にツィーターに特長があり、こちらは完全なる新設計モデルだ。

ラインナップは2ウェイ(パッシブレス)セットのみ。各ユニットの単品発売はない。発売開始されてから少々時間が経過しているので、売り切れるタイミングが迫っていることも予想される。特別な「Sinfoni/QUARTORIGO」を手にしたいと思ったら、早めの検討をしたほうが良さそうだ。

■スピーカーのラインナップはもう2ラインあり。『エロイコ シリーズ』と『アパッシオナート シリーズ』。

「Sinfoni/QUARTORIGO」は、スピーカーをもう2ライン擁している。そのうちの1つがレギュラーモデル中の3rdグレードとなる『エロイコ シリーズ』だ。ラインナップされているモデルは以下のとおり。25mmツィーター『エロイコ 10』(税抜価格:7万円、ペア)、165mmミッドウーファー『エロイコ 65』(税抜価格:12万円、ペア)、パッシブクロスオーバーネットワーク『エロイコ 02』(税抜価格:7万円、ペア)、そして2ウェイコンポーネントキットである『エロイコ 2ウェイキット』(税抜価格:23万円)の、計4アイテムがある。

パッシブクロスオーバーネットワークも含めて必要であればコンポーネントキットが、マルチアンプ接続が前提であれば単品での購入がお得だ。構築するシステムに応じて予算を削減できる、というわけだ。

そして、最エントリーラインとなるのが、『アパッシオナート シリーズ』だ。当シリーズも『エロイコ シリーズ』と同様なラインナップとなっている。25mmツィーター『アパッシオナート E25T』(税抜価格:5万5000円、ペア)、165mmミッドウーファー『アパッシオナート E165W』(税抜価格:6万円、ペア)、パッシブクロスオーバーネットワーク『アパッシオナート E2VX』(税抜価格:3万5000円、ペア)、さらに2ウェイコンポーネントキット『アパッシオナート 2ウェイキット』(税抜価格:12万円)も用意されている。

ミドルクラスの価格帯のスピーカーを物色している方は、当シリーズも候補に入れてみてはいがだろうか。イタリアンスピーカーらしい濃密でリッチなサウンドが、比較的に手頃な価格で手にできる。

欧州ブランドのスピーカーは、得てして音質派ユーザーに人気が高い。その中にあって「Sinfoni/QUARTORIGO」も評価は上々だ。質感の良いサウンドを求めているのなら、「Sinfoni/QUARTORIGO」があることを、くれぐれもお忘れなきように。

フロントスピーカー、アナタならどう鳴らす? 第20回「シンフォニ/クワトロリゴ研究」

《太田祥三》

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