タジマEVのハイパーEVは6輪、2020馬力、0-100km/hが1.95秒…2019年8月に現物発表

2019年8月発表予定のタジマEVのハイパーEV「モンスターE-ランナー コード6」
2019年8月発表予定のタジマEVのハイパーEV「モンスターE-ランナー コード6」全 7 枚

タジマEVは12月14日、東京大学で電気自動車最新テクノロジー成果発表会を開催した。そのなかで田嶋伸博会長兼社長は「環境だけでなく、走りでも安全面でも電気自動車の良さを証明したい」と述べ、6種類のEVモビリティを出していく考えを明らかにした。

その6種類とは、ハイパーEV「モンスターE-ランナー コード6」、グリーンスローモビリティ「E-ランナー 、GSM1」、超小型モビリティ「E-ランナー MV1」、小型モビリティ「デリバリービークルE-ランナー DV1」、ライフケアビークル「E-ランナー LCV1」、電動車いす「E-ランナー AT1」だ。デザインは工業デザイナーの奥山清行氏が担当する。

「長年お世話になっている奥山さんに私の思いを伝えたところ、よしやろうというということになり、大手自動車メーカーが手を出さない一番上のクラスと、低価格で低速の誰でも乗れるようなクルマをつくろうということになった」と田嶋会長兼社長は話す。

その中で会場にいる誰もが驚いたのが前2輪後4輪のハイパーEVだ。世界初の6輪独立制御で、自社開発のモンスターバッテリーとモンスターモーターを搭載。その最高出力はなんと2020馬力、0-100km/hはたったの1.95秒だ。まさしく怪物マシンだ。ちなみに全長は4850mm、全幅は2100mm、全高は1190mmで、重量は1950kgである。

2019年8月発表予定のタジマEVのハイパーEV「モンスターE-ランナー コード6」2019年8月発表予定のタジマEVのハイパーEV「モンスターE-ランナー コード6」

「プロのドライバよりも速く、安全に走ることができるスポーツカーとはどんなものだろいうということを視野に入れ、電気自動車にしかできないスポーツカーのデザインとはなんだろうと考えた」と奥山氏は語り、後輪に搭載される4つのモーターの味付け、チューニングによって、お客の要望や用途に応じて加速や最高速度をいろいろ変えることができるという。

例えば、1.95秒の加速が欲しい人だと、最高速度がある程度抑えられてしまうとのこと。ただ、それでも300km/hは超えるそうだ。逆に最高速度を高くすると、出足の加速1.95秒を実現できなくなってしまう。完全な受注生産で、お客と一緒に色や仕様を決めていく形になり、販売台数はかなり限定されたものになるようだ。価格については明らかにされなかったが、かなり高価なものになるのは間違いない。現物は2019年8月に米国で開催される「モントレー・カーウィーク」で披露される予定だ。

2019年8月発表予定のタジマEVのハイパーEV「モンスターE-ランナー コード6」2019年8月発表予定のタジマEVのハイパーEV「モンスターE-ランナー コード6」

ハイパーEV以外は、低価格で誰でも乗れるEVになる。グリーンスローモビリティは時速20km未満で走行するバスで、22人の乗客を乗せることができる。主に公共交通機関のない地域で高齢者の足としての利用を念頭に置いている。

超小型モビリティはラスト1マイルのためのクルマで、小型モビリティは主に近距離で荷物を配達するために使い、移動販売用のクルマとしても利用が可能だ。ライフケアビークルは車いす用の原付で、車いすに乗ったままで乗り込むことができる。電動車いすはキャタピラ仕様で砂浜でも難なく走ることができる。

2019年8月発表予定のタジマEVのハイパーEV「モンスターE-ランナー コード6」2019年8月発表予定のタジマEVのハイパーEV「モンスターE-ランナー コード6」

「われわれは誰でも乗れるこれらのEVについては、バッテリーやモーター、インバーターをモジュール化し、共通化していきます。それによって、開発期間の短期化による開発費低減と量産数の増加によるコスト低減を図り、高性能、高品質のものを低価格で提供していく」と田嶋会長兼社長は話し、バッテリーは日産自動車の『リーフ』などで使われた中古を搭載していく。

また、販売やアフターサービスについては、大手家電量販店や大手元売りのSSに協力してもらい、最後までしっかり提供していく計画だ。モンスター田嶋が率いるタジマEVの挑戦はこれから本格的に始まろうとしている。

タジマEVの田嶋伸博会長兼社長タジマEVの田嶋伸博会長兼社長

《山田清志》

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