悪材料噴出のソフトバンク、お寒い「安値引け」新規上場[新聞ウォッチ]

ソフトバンク上場 (c) Getty Images
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気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2018年12月20日付

●ソフトバンク株低調、携帯上場2.6兆円調達、通信障害など敬遠15%安(読売・3面)

●西川社長が書簡、日産臨時総会拒否、ルノー主導回避(読売・8面)

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●トヨタ労組、ベア要求額示さず、賃上げ総額重視へ転換(読売・8面)

●検査不正、日産過料最大1.3億円、国交省、地裁に通知スバル8300万円(読売・8面)

●ゴーン被告否認貫く、逮捕1か月、日産「客来ない」危機感(読売・36面)

●革新機構前身でも高額報酬、年9000万円超経産省、規定容認(朝日・1面)

●「脱ガソリン」中国加速、来月から工場の新増設規制、生産を抑制(朝日・11面)

●ガソリン価格8週連続下落、NY原油は1年4か月ぶり安値(朝日・11面)

●経団連、賃上げ目標削除、官製春闘に嫌悪感(毎日・1面)

●ポルシェ、若者開拓「マカン」改良(産経・12面)

●日産、ルノーとトップ会談、臨時株主総会応じぬ考え伝え(東京・7面)

●中国でEV電池、日韓勢が増産、新エネ車の外資規制緩和,パナソニック、最大8割増(日経・16面)

●BMW10万台リコール、16車種、出火の恐れ(日経・42面)

ひとくちコメント

全国規模の通信障害が発生するなど逆風が吹き荒れる中で、ソフトバンクグループの国内通信子会社のソフトバンク(SB)が、東京証券取引所第一部に株式を上場したが、12月19日の新規株式公開は、株価がその日の最低水準で取引を終える「安値引け」というお寒い上場となった。

きょうの各紙も「ソフトバンク株低調」(読売)、「ソフトバンク逆風上場」(朝日)など、先行きに課題が山積していることを取り上げている。初値は1463円で、売り出し価格の1500円を下回り、売り出し価格を基にした調達金額は約2兆6000億円で、1987年のNTTの約2兆2000億円を上回り、国内では過去最大になった。初値を基に計算した時価総額は約7兆円で、東証1部ではソニーに次ぐ7位の水準となる。

ただ、上場前に大規模な通信障害や中国の通信機器最大手、華為技術(ファーウェイ)の問題など悪材料が相次いだばかりか、「公開価格が強気すぎた」との指摘もある。日経は「国内で最大の新規公開であるだけに株価低迷が続けば、『貯蓄から投資』への逆風になりかねない」とみている。

ソフトバンクの上場を巡っては、市場関係者から厳しい声も上がっていた。政府主導で国内通信料金の値下げ圧力が高まっており、携帯電話会社の収益悪化懸念が根強いほか、楽天の新規参入もソフトバンクには逆風である。先行きの株価についても「大きく成長するというよりも現状が維持できれば」などと「1300円台」が実力との見方もあるほど。

ご祝儀が伴う新規上場で、悪材料が重なってこれほど歓迎されない銘柄も珍しいが、19日の東京株式市場の日経平均株価も続落。終値は前日比127円53銭安の2万987円92銭で引けて終値として約9カ月ぶりに節目の2万1000円を割り込んだ。

《福田俊之》

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