【スーパーフォーミュラ】昨季王者の山本尚貴がチーム移籍…ホンダ勢のドライバー布陣は刷新度高め

王者・山本尚貴は今季、ダンディライアンに移籍して戦う(写真は昨年12月のテスト時、山本はダンディライアンのマシンに搭乗した)。
王者・山本尚貴は今季、ダンディライアンに移籍して戦う(写真は昨年12月のテスト時、山本はダンディライアンのマシンに搭乗した)。全 6 枚

11日、ホンダは全日本スーパーフォーミュラ選手権の今季参戦陣容を発表した。昨季、ホンダ勢として5年ぶりのタイトル獲得を果たした山本尚貴はDOCOMOダンディライアンに“ホンダ内移籍”して連覇を目指す。他にも変動要素満載の新布陣となっている。

この日、東京オートサロンで今季モータースポーツ活動計画の概要を発表したホンダ。国内4輪のトップ戦線は、SUPER GT/GT500クラスにも注目すべき動きはあったが、スーパーフォーミュラ(SF)に関してはそれと比較にならないくらいの大きな変動が起きており、ほぼ全面リニューアルといえる新布陣になった。

<2019年スーパーフォーミュラ参戦ホンダ勢>
#1 山本尚貴(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)
#5 福住仁嶺(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)
#15 D. ティクトゥム(TEAM MUGEN)
#16 野尻智紀(TEAM MUGEN)
#17 T. シャルパンティエ(REAL RACING)
#50 L. アウアー(B-Max Racing team)
#TBA H.ニューウェイ(B-Max Racing team)
#64 A. パロウ(TCS NAKAJIMA RACING)
#65 牧野任祐(TCS NAKAJIMA RACING)

*TBA=カーナンバー未定

カーナンバー1とともに山本がホンダ内移籍することがオートサロンで正式発表に。カーナンバー1とともに山本がホンダ内移籍することがオートサロンで正式発表に。

B-Maxが2カーになり、ホンダ勢は“1増”で総計9台に。昨季、自身にとってもホンダエンジン搭載勢にとっても2013年以来のドライバーズチャンピオンを獲得した山本(GT500との同一年2冠王)が、今季のSFではチームを移籍して戦うことになった。長く在籍したチーム無限を離れ、2019年はDOCOMOダンディライアンで走る。

山本と野尻がトレードのかたちになり、福住も山本とともに無限からダンディライアンへ移籍。そしてシャルパンティエ、アウアー、ニューウェイ、パロウ、牧野の5人は、それぞれのキャリア背景こそ異なるが、SF実戦参戦は今季が初めてになる新人である。入れかわるように、塚越広大、伊沢拓也といった優勝経験のあるベテランらがホンダのSFシートを失う格好になっている。

山本尚貴は2年連続3度目の王座を目指す。山本尚貴は2年連続3度目の王座を目指す。

大シャッフル劇のなか、唯一「チーム残留」という表現ができるのは無限のティクトゥム。だが、彼にしても昨季は福住(当時F2と掛け持ち参戦)のシートで2大会にスポット参戦したのみで、ほぼ全面リニューアルといって過言ではない状況だ。

ホンダの山本雅史モータースポーツ部長は、「これは昨年の8月頃にはほぼ決めていたラインアップです」との旨を語った。つまり、2018年シーズンの最終的な結果によらず、それぞれがさらに力を発揮するための新体制をホンダは既にして構築していたことになる。昨年12月のテストで試されていた布陣でもあり、動きは着々と進んでいたようだ。

トレードのかたちになった野尻(左)と山本(右)。中央はGT500での山本の僚友・バトン。トレードのかたちになった野尻(左)と山本(右)。中央はGT500での山本の僚友・バトン。

山本部長は「本当は昨季に向けても(この規模の)大幅変更をやりたかったんです」とも。ただ、昨季は使用マシンがラストイヤーということもあってそれを避け、新車「SF19」が導入される今季にその断行を持ちこした経緯があると言う。

国内外でSFのシートは人気が上がっており、海外からも多くの打診があったと山本部長は話す。そのなかでシートをつかんだ、まさに精鋭たちがニューマシンでどんな活躍を演じるか。特に注目を集めるのは、ホンダ勢きっての快速ドライバー同士の大型トレードというかたちになった#1 山本尚貴と#16 野尻智紀の両名ということになるだろう。

2018年SF王者・山本尚貴(写真は同年最終戦)2018年SF王者・山本尚貴(写真は同年最終戦)

《遠藤俊幸》

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