【WRC 第2戦】オット・タナクがスウェーデン戦を制す…トヨタ今季初優勝

トヨタの#8 タナクが今季初優勝。
トヨタの#8 タナクが今季初優勝。全 8 枚

世界ラリー選手権(WRC)第2戦「ラリースウェーデン」が現地17日にフィニッシュを迎え、トヨタのオット・タナクが自身と陣営にとっての今季初優勝を挙げた。

2月恒例の北欧スウェーデン戦は本格的なスノーラリー。その文字面とは裏腹に思えるかもしれないが、平均速度が高いラリーでもあり、独特の難しさを有する一戦といえよう。実際に競技2日目の金曜日(15日)、アクシデントによるデイリタイアが有力ドライバーに相次いで起きるなどしている。

トヨタワークスチーム(TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team)の#8 オット・タナクはヤリスWRCを駆り、金曜日終了時点で2番手につけた。土曜日に首位に立つと、その日が終わるまでに後続に対し1分近いリードを構築。そして最終日(日曜)もしっかり走りきり、2位との最終タイム差53.7秒で今季初優勝を飾った。

昨季のマニュファクチャラーズチャンピオンであるトヨタにとっても今季初勝利。トヨタの優勝はヤリ-マティ・ラトバラが勝った昨季最終戦以来“2戦ぶり”となる。また、トヨタのスウェーデン戦勝利はやはりラトバラが勝った一昨年(2017年)以来で、当時はワークス参戦再開初年度、その2戦目でのシーズン初優勝だった。あれから2年、トヨタのワークス復帰後の通算勝利数は今回で8となっている(2017年開幕戦以降の通算で28戦8勝)。

優勝した#8 タナク(トヨタ)の走り。優勝した#8 タナク(トヨタ)の走り。

優勝した#8 オット・タナクのコメント
「とても良い週末だった。我々にとっては金曜日がカギといえ、あのような路面コンディションではタイムロスを最小限に抑えねばならなかった。しかし土曜日は良いリズムを保ち、ミスをしないように走るだけで充分(な展開)だった。そして今日は(最終の)パワーステージのためにタイヤを温存し、パワーステージでは思い切りプッシュしたよ。自分でも良い走りができたと思うし、すべてがうまく進んだのでリラックスしてドライブすることができた。我々のチームは本当に強い。だからこそシーズン序盤から良い結果を得られたのだと思うよ 」

#8 タナクはラリーの順位とは別にドライバーズポイントが与えられるパワーステージでもトップとなり、25点(優勝)+5点(パワーステージ1位)=30点のフルスコアを今回マーク、2戦終了時点でドライバーズポイントランキング首位(47点)に立っている。

今季初勝利のタナクはドライバーズランキング首位に浮上した。今季初勝利のタナクはドライバーズランキング首位に浮上した。

WRC第2戦スウェーデンの2位は#4 エサペッカ・ラッピ(シトロエン)、3位には#11 ティエリー・ヌービル(ヒュンダイ)が続いた。#11 ヌービルは目下ランキング2位(首位タナクとは7点差)。今回のラリーの4位は土曜終了時点では2位だった#89 アンドレアス・ミケルセン(ヒュンダイ)。

開幕戦を制したディフェンディングチャンピオン、#1 セバスチャン・オジェ(シトロエン)は金曜日にアクシデントがあってデイリタイア、最終的には29位でのフィニッシュとなった。今季ヒュンダイからパートタイム参戦しているかつての9連覇王者#19 セバスチャン・ローブは7位。

表彰式、中央右が優勝者タナク(同左は彼のコ・ドライバー、M.ヤルヴェオヤ)。表彰式、中央右が優勝者タナク(同左は彼のコ・ドライバー、M.ヤルヴェオヤ)。

タナク以外のトヨタ勢では#5 クリス・ミークが6位。一昨年のスウェーデン戦ウイナーである#10 ラトバラは金曜日にコースアウトしてデイリタイア、最終結果21位だった。また、プライベーターとしてヤリスWRCで参戦した2000年&2002年WRC王者 #68 マーカス・グロンホルムも金曜にデイリタイアを喫し、最終結果38位(本稿記載の順位はすべて、原則的に最終日フィニッシュ時点での確認に基づく)。

開幕戦に続き、このスウェーデンでもトヨタとシトロエン、ヒュンダイが表彰台を分け合った。マニュファクチャラーズポイントランキングではトヨタが58点で首位、これを1点差でヒュンダイが追っている。接戦混戦のシーズンとなっていく予感もあるなか、WRCはメキシコへと転戦、次戦第3戦は3月7~10日に開催される。

歓喜のトヨタ陣営。歓喜のトヨタ陣営。

《遠藤俊幸》

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