京王電鉄(京王)は3月12日、相模原線の加算運賃を10月に再度引き下げることを明らかにした。
相模原線は、調布駅(東京都調布市)と橋本駅(相模原市緑区)を結ぶ22.6kmが1990年3月に全通しているが、京王多摩川~橋本間21.4kmは長大な南大沢トンネルの建設などで建設費が嵩んだことから、その回収を目的とした「加算運賃」が設定されている。
しかし、相模原線の橋本延伸まで30年近くが経過し、京王では「加算運賃収入等による相模原線建設事業費の回収が進捗してきている」として、2018年3月には普通運賃で最大20円を引き下げる加算運賃の改定を実施。現在の加算運賃は若葉台以遠(稲城方面)の各駅~橋本駅間で20~60円などの設定となっている。
今回の引下げ額は普通運賃で40円、通勤定期運賃で1510円、通学定期運賃で650円となり、加算運賃の適用範囲は京王稲田堤以遠(京王多摩川方面)の各駅~橋本駅間の20円のみとなる。
改定前の運賃(左)と改定後の運賃(右)。加算運賃引下げに伴なう運賃改定は、10月1日に予定されている消費税率の10%への引上げを機に実施し、その際は増税分の運賃転嫁を同時に行なう予定としている。