高知県のとさでん交通で再び重大インシデント…2016年と同じ「単線区間進入手続きの失念」

高知県のとさでん交通は4月3日、軌道線の伊野線で「単線区間進入手続きの失念による重大インシデント」が発生したことを明らかにした。

この重大インシデントは3月25日11時47分頃、高知市内の朝倉停留場~朝倉駅前停留場で発生。上下列車が交換する朝倉停留場で、文殊通発伊野行き下り333車両の運転士が上り332車両から「通票」を受け取らずに発車。朝倉交差点に差しかかる前に332車両の姿に気づき停車。332車両も333車両に気づき、朝倉交差点の外側で停車した。双方の列車は37mほどの間隔があったという。

単線の鉄道・軌道路線では、列車同士が衝突しないためにいくつかの駅、信号場、停留場間を「閉塞区間」と呼ばれる区間に分け、当該区間に入るには「通票」という通行証のようなものを持つ必要がある。これを「閉塞保安方式」と呼ぶが、この重大インシデントはその基本というべき対向列車からの通票の受取りを行なわないまま、次の閉塞区間に入ってしまったというものだった。

とさでん交通では、2016年11月17日にも同様の重大インシデントが発生していることから「短期間に2度発生させたことについては弁明の余地はなく、重ねてお詫び申し上げます」と述べ、全社をあげて再発防止に取り組むとしており、5月3日に開催する電車の日イベントを中止するという。

《佐藤正樹(キハユニ工房)》

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