地域の特色を活かした使いやすい駅へ…鉄道・運輸機構が北陸新幹線金沢-敦賀間の駅舎デザインを公表

北陸新幹線金沢~敦賀間の概要。
北陸新幹線金沢~敦賀間の概要。全 10 枚

独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構(鉄道・運輸機構)大阪支社は4月17日、北陸新幹線金沢~敦賀間の駅舎デザインを明らかにした。

北陸新幹線は高崎~長野間が1997年10月に、長野~金沢間が2015年3月に開業しているが、その先の敦賀までの約125kmは2022年度末の開業を目指して工事が進められており、金沢~白山総合車両所間と福井駅部はすでに完成している。

金沢~敦賀間に新たに設置される駅は、小松・加賀温泉・芦原温泉・福井・南越(なんえつ)・敦賀の6駅で、駅名が仮称となっている南越以外は在来線の駅に併設となる。

構内は小松駅(石川県小松市)と芦原温泉駅(福井県あわら市)が相対式ホーム2面2線、加賀温泉駅(石川県加賀市)と南越駅(福井県越前市)が相対式ホーム2面4線、福井駅(福井県福井市)が島式ホーム1面2線、敦賀駅(福井県敦賀市)が島式ホーム2面4線となる。

「慣れ親しんだ白山の雄大な山並みと未来を感じるターミナル」をデザインイメージとした小松駅。「慣れ親しんだ白山の雄大な山並みと未来を感じるターミナル」をデザインイメージとした小松駅。

ホームはすべてが高架式で、長さは新幹線車両(E7系・W7系)12両編成に対応した312m。敦賀駅のホームは新幹線と在来線の2層構造となり、1階が在来線特急ホームとなる。敦賀駅からは敦賀車両基地(仮称)へ至る線路も設けられる。

駅の基本デザインは、各駅の地元自治体から出されたデザインコンセプトを基本に、鉄道・運輸機構からデザインの素案が3つ示され、そのなかから自治体が1案を推薦し決定された。

「温泉郷の風情と城下町の歴史を感じさせる駅」をデザインイメージとした加賀温泉駅。「温泉郷の風情と城下町の歴史を感じさせる駅」をデザインイメージとした加賀温泉駅。

これらは「地域の伝統、文化、歴史などを反映させ、地域と融合する駅」としてデザインされており、「安全で移動しやすい空間・設備」「わかりやすい誘導案内設備」「使いやすい施設・設備」というユニバーサルデザインにも配慮している。

内装には石川県と福井県の県産木材であるスギ材、石川県の九谷焼、福井市で採掘される石材である笏谷(しゃくだに)石、福井県越前市に伝わる越前和紙を使用するとしており、地域の特色を活かしたものとされる。

「あわら温泉の癒しと旅情が漂う駅」をデザインイメージとした芦原温泉駅。「あわら温泉の癒しと旅情が漂う駅」をデザインイメージとした芦原温泉駅。

《佐藤正樹(キハユニ工房)》

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