カー用品で100年企業。ユーザーファーストを貫き続けるプロスタッフのコンセプトとは

カー用品で100年企業。ユーザーファーストを貫き続けるプロスタッフのコンセプトとは
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創業100年を迎えるカー用品メーカーの老舗

1919年に竹原鉄工所として創業したプロスタッフ(2008年に社名を竹原からプロスタッフに変更)。今年で創業100年を迎え、日本ではわずか数パーセントしかないという100年企業の仲間入りを果たした歴史あるカー用品メーカーだ。

戦前は機械製造や航空機パーツなどの製造、さらに戦後には撚糸機の製造を手がけ、同分野でのトップブランドとなった。当時同社が製造した撚糸機の一部は海外で今も稼動しているというから、その耐久性&技術力の高さが伺い知れるだろう。

そんな同社がカー用品を手がけることになったのはある偶然からだった。1960年代後半のある日、先代社長がガソリンスタンドで給油し洗車を実施した。走り出すと程なくして雨が降り出す。当時は液体ワックスが用いられていたため、ルーフのワックスがフロントウインドウに流れ出して油膜を形成し視界を遮ったという。その結果、運悪く事故を起こしてしまう。これがきっかけとなり強く「高性能なガラスの油膜落とし」の必要性を感じた先代社長が、新たな事業として開発を始めたのが現在のプロスタッフへとつながるルーツだった。

しかし、開発は一筋縄ではいかなかった。フロントガラスは視界を確保するためには重要なパーツ。キズを付けることはできないのでデリケートに扱う必要がある。そのため油膜取りのために用いる研磨剤の粒子を細かくするなど、さまざまな工夫を込めて製品開発を行った。もともと同社は機械製造を手がけていたため研磨材や界面活性剤などを扱っていたこともあって、それまでのカー用品には無い新しい油膜落としの開発ができた理由でもあった。

それでも、畑違いの製品開発だったこともあって、製品化までには実に8年もの歳月を要したのだが「良いものを作る」という先代社長の徹底したこだわりも一因となっていた。こうして生み出されたのがガラスの油膜取りであるビックリンだ。その製品はネーミングをキイロビンとして現在も販売され続けている超ロングセラー商品となっている。

キイロビンのヒットを支えた実演販売と同社の製品開発に今も息づく現場感覚

キイロビンは販売されるとたちまち評判となる。油膜が取れるのはもちろんだが、磨くことでガラスの透明度がアップすると評判になるのだ。磨けば磨くほどクルマのウインドウが美しくなることでも人気がアップしていく。

社長の廣瀬さんも、入社間もない頃に拡販のためにキイロビンの実演販売を数多くこなしたという。汚れたフロントウインドウを実際にキイロビンを使って磨き上げて視界を確保する、これを全国各地で実施し、地道に評判を高め販売数を増やしていく。その後、キイロビンは視界確保という安全性を認められて(財)全日本交通安全協会の推薦品となるなど各方面からの注目を集め、プロスタッフ・ブランドの看板商品となっていく。キイロビンに次いでワックスなどの商品も次々とヒットさせた同社は、カー用品を中心としたブランドへ成長するのにも時間は掛からなかった。

機械製造などからカー用品へと変革期を迎えたその頃、黎明期の同社を支えたひとつの要素が実演販売だった。入社時から15年に渡って実演販売を続けたという廣瀬社長。この経験がその後のプロスタッフの製品開発にも大きく影響しているのだという。

「私はクルマ磨きのプロです。当時は多いときだと1日で15台程度のクルマを磨いていました。だからこそ素早くクルマをきれいにする方法を知っています」。

実際にクルマを洗い磨き上げるという作業を実演していたからこそ、ユーザー目線に立った製品開発ができるのだという。使いやすいケミカルは何なのか? 洗車用品に必要な条件は? 開発室の机上で生まれる製品ではなく、実践から生まれたそれらのアイデアの集大成が現在のプロスタッフの製品ランクアップに反映されていると言っても過言ではないだろう。

プロスタッフの象徴的な製品である芳香剤の「二人DEコロン」

また、プロスタッフの製品開発は斬新なアイデアが特徴。その象徴的なアイテムとなったのが芳香剤の「二人DEコロン」。当時、他にはなかった2種類の香りを楽しめる構造とし(2種の香りをミックスすることで3番目の香りも楽しめる)、従来の芳香剤の概念を打ち破る斬新な商品となった。

さらにスポンジやブラシなどの洗車用品をひとつのブランドにまとめて、購入する際にわかりやすく必要なものを選びやすいシステムを作ったのも同社。

今では油膜落とし、タイヤケア、シャンプー&ワックス、コーティング、コンパウンドやクリーナー系、洗車用品など多岐にわたるカー用品をラインアップ。いずれも、ユーザーが使いやすく満足度も高いアイテムばかりなのはそんな開発の背景があったからこそだろう。

ユーザー目線に立った独自スタイルの製品開発で個性的商品群をラインアップ

多くのヒット商品を揃えるプロスタッフだが、現在イチオシ商品となっているのが「CCウォーターゴールド」。コーティング剤の開発にも力を入れる同社の中でも自信作となっているアイテムだ。

開発の原点にあったのは「ユーザーにとって良いコーティング剤とはなんだろう?」という素朴な疑問だった。光沢や水はじきはもちろんだが、なによりもユーザーは「使いやすい」ことを求めている。そう結論づけた同社では、使いやすいことを徹底して開発にフィードバック。その結果、洗車後の濡れたボディにスプレーして拭き上げるだけという「CCウォーターゴールド」が完成したのだった。

しかも、手軽な施工でいながらムラがなく仕上がり光沢も抜群なのが同商品の魅力。動画サイトのユーザーレビューでもクチコミでその使いやすさが広がりヒット商品となる。カーライフの口コミ情報が集まる“みんから”でもパーツ・オブ・ザ・イヤーを受賞するなど、同社ならではのコンセプトは広くユーザーに受け入れられていることがよくわかる。

独自のアイデアを込めたカー用品も数多くラインアップする同社。現在のラインアップを見ていても他では見られない独自商品が数多く用意されていることがわかる。クツの上から履ける携帯用長靴である「カッパの足」もヒット商品となっている。同商品は洗車用品として発売されたのだが、今ではレジャー、スポーツの用途でも使用されるアイテムとなった。

実用性と親しみやすさを両立した洗車シリーズ

また拭き上げ用のクロスである「速吸水 ムササビクロス」も他にはないアイデア商品だ。大判のマイクロファイバーに三角ポケットを設けて、両手を入れてボディを効率良く拭き上げるという商品。実際に洗車~吹き上げをしたことのあるユーザーなら、その使いやすさがすぐに実感できるアイテムだ。これらの商品に加え、クルマ好きなら使っておきたいアイテムを数多くの用意しているプロスタッフブランド。クルマのことを良く知っているスタッフによる開発こそが同社の強みなのだ。

1970年代からカー用品の開発を充実させ続けてきたプロスタッフ。創業100年を迎えた今、カー用品の枠だけに止まらない次の時代を見据えた製品開発が加速していく。しかしそこにも「お客さまに喜んでもらえるものづくり」という同社が守り続けてきたコンセプトは不変だ。ブランドロゴも一新したプロスタッフに期待したい。

キイロビンの製品サイトはこちら

《土田康弘》

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