ボッシュ、2020年までに全世界でカーボンニュートラル実現へ…大手製造企業で世界初

2020年までに全世界でカーボンニュートラルを実現する見通しが立ったと発表したボッシュ
2020年までに全世界でカーボンニュートラルを実現する見通しが立ったと発表したボッシュ全 3 枚

ボッシュ(Bosch)は5月9日、2020年までに全世界でカーボンニュートラルを実現する見通しが立った、と発表した。大手製造企業としては世界で初めて、としている。

ボッシュは世界中に400を超える拠点を持つ。これらのエンジニアリングおよび製造施設、管理センターでは2020年以降、カーボンフットプリントがゼロになる。

ボッシュがこのカーボンニュートラルを達成すれば、大気中のCO2濃度に悪影響を及ぼすことがなくなる。これは、2015年に採択された世界の平均気温上昇を産業革命以前から最大で2度以内に抑える努力を求めるパリ協定にも、大きく貢献するものになるという。

例えば、ドイツ・レニンゲンにあるボッシュの工場は、2019年1月にカーボンニュートラルを達成した。同工場は、暖房で燃焼した天然ガスのカーボンフットプリントを完全に相殺するために、グリーン電力を購入して必要電力量に充てているほか、ビルの屋上に設置した460個の太陽光発電モジュールにより、工場で使用する電力を賄っている。

太陽光発電を導入しているボッシュ太陽光発電を導入しているボッシュ

また、ビル内の温度を調整しやすくするために、研究開発センターの屋上は緑で覆われている。また、地下には容量3600立方mの貯水槽があり、このグリーンルーフを通った雨水をここにいったん集め、空調の冷却塔で再利用している。このグリーンルーフはまた、直射日光を遮り、屋根に過度な熱が溜まるのを防ぐ断熱材としての役割も担う。こうした対策により、建物の空調に必要な電力を約20~30%低減。さらに、年間約2万立方mの飲料水を節約できるよう、同工場には浄水場も併設されている。

ボッシュ取締役会のフォルクマル・デナー会長は、「私たちはゼロからスタートしているわけではなく、CO2排出量の相対的な削減という目標を常に達成してきた。そして今、絶対的な目標を達成する時がやってきた。目標達成までの最後のカウントダウンが、始まっている」と述べている。

ボッシュの最新オフィスビルボッシュの最新オフィスビル

《森脇稔》

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