BMW i8 にワンオフ、「スピードスター」…フォーミュラEのセーフティカーに

フォーミュラEのセーフティカーに起用されるBMW i8ロードスターのワンオフモデル
フォーミュラEのセーフティカーに起用されるBMW i8ロードスターのワンオフモデル全 9 枚

BMWグループは5月10日、「フォーミュラE」の新たなセーフティカーとして、『i8ロードスター』(BMW i8 Roadster)のワンオフモデルを発表した。

i8ロードスターは、BMWグループのサステイナブルブランド、「i」のプラグインハイブリッド(PHV)スポーツカーだ。市販モデルのi8ロードスターは、オープンエアドライビングが楽しめる電動開閉式ソフトトップを採用した2シーターモデル。『i8クーペ』同様、フレームレスのシザードアを採用する。i8ロードスターのために専用開発された電動開閉式ソフトトップは、時速50km/h以下での開閉操作が可能。急な天候の変化への対応も可能で、約15秒で開閉操作ができる。

i8ロードスターでは、ルーフの格納スペースを工夫することにより、格納エリア下におよそ100リットルの収納スペースを確保した。カバンなど比較的大きな荷物も格納することができ、オープンスポーツカーでありながら、高い実用性を備えている。

フロントのウインドスクリーンを低くしたスピードスターボディに

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このi8ロードスターのワンオフモデルが、世界最高峰のEVレース、フォーミュラEの新たなセーフティカーとして起用される。ワンオフモデルのハイライトは、フロントのウインドスクリーンを低くしたスピードスターボディだ。低められたウインドスクリーンは、シートのヘッドレストとほぼ同じ高さとなっており、i8ロードスターのスポーティさをさらに高める演出を施した。シート後方には、万一の横転時の安全性を確保するFIA(国際自動車連盟)承認の大型ロールオーバーバーが装備されている。

大型リアウイングやライトバー、通信システムを装備

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サーキットでの使用に対応して、エアロダイナミクス性能も追求した。リアには、高速走行時のダウンフォースを高める大型リアウイングを装着する。フロントには、専用デザインのリップスポイラーを追加した。ブレーキは、Mカーボンセラミックで強化されている。

セーフティカー必要な変更も加えられている。ライトバーはリアウイングの上に取り付けられ、あらゆるレース状況、あらゆる角度から容易に確認できるという。また、通信アンテナとGPSアンテナも装備した。コックピットには、大規模な通信システムとリアビューカメラが備わる。

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エンジンとモーターを合わせたシステム全体で最大出力374hpを獲得

PHVパワートレインは、後輪を駆動する1.5リットル直列3気筒ガソリンターボエンジンが、最大出力231hp、最大トルク32.6kgmを発生する。前輪を駆動するモーターは最大出力143hpを引き出す。エンジンとモーターを合わせたシステム全体で、最大出力374hpを獲得する。

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エンジンとモーターがフル稼働した状態では、0~100km/h加速4.4秒、最高速250km/h(リミッター)のパフォーマンスを持つ。二次電池のリチウムイオンバッテリーは、蓄電容量11.6kWh。EVモードでは、最大55kmをゼロエミッション走行できる。EVモードの最高速は120km/hだ。

基本骨格には、カーボンファイバー強化プラスチック(CFRP)を採用する。ボディ剛性と乗員保護性能に優れているCFRPは高い強度を誇りながら、スチールより50%、アルミより30%軽量という長所がある。この軽量化と低重心化は、運動性能にも大きく貢献しており、BMWの特徴である50対50という理想的な前後重量配分を実現している。

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《森脇稔》

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